2016.04.17

オリンピック欧州予選結果→世界予選第1戦・展望(2)…男子フリースタイル86kg級

※本記事は日本レスリング協会に掲載されていたものです。

 4月16日にセルビア・ズレニャニンで行われたリオデジャネイロ・オリンピックの欧州予選第2日で、日本がこのあと出場枠を目指す男子フリースタイル86kg級は、2013年世界選手権84kg級3位の成績はあるものの、最近は低迷していたイストバン・ベレブ(ハンガリー)と、2月のメドベジ国際大会(ベラルーシ)3位のアマルハジ・マハメダウ(ベラルーシ)が出場枠を取った。

 出場枠を逃した主な強豪は下記の通り。

イブラギム・アルダトフ(ウクライナ)=2013年世界選手権84kg級優勝 / 2015年の世界選手権7位
ムサ・ムリタザリエフ(アルメニア)=2014年欧州選手権3位
ラドスラフ・マルシンキエウィッツ(ポーランド)=2015年欧州大会3位

 大会間隔と地理的な問題で、これらの選手が今月22~24日の世界予選第1戦(モンゴル・ウランバートル)へ参加するかどうかは微妙。アルメニアは3月の欧州選手権5位のシャミール・アチャンの出場も予想される。


 【男子フリースタイル86kg級・展望】=日本代表・松坂誠應(日体大)

  《出場枠獲得状況》=青が出場枠獲得の国

 世界トップ級の国が順調に抜けている階級。欧州予選でノーマークとも言えた2選手が出場枠を取ったように、本当の意味での強豪は少ない。

 パンアメリカンからは、2012年ロンドン・オリンピック84kg級7位のジェイコブ・ハーバートと思えたが、国内予選で3月の全米学生選手権で2度目の優勝を飾ったミズーリ大のジェイデン・コックスに黒星。優勝したコックスが出場する。

 コックスは決勝で全米学生選手権を4階級にわたって4度優勝したカイル・デイクを撃破している。まだ国際舞台での実績はないものの、フリースタイルでの実力もかなりのものが予想される(注=米国の大学はカレッジスタイルで試合をやっている)。

 アジアからは、2014年アジア大会3位のウミジョン・イスマノフ(ウズベキスタン)キム・クォンウク(韓国)の2選手が残っている。アジア予選には出てこなかったが、2014年世界選手権7位のナレシュ・クマール(インド)が出てくるか。

 欧州からは、2013年世界選手権84kg級優勝のイブラギム・アルダトフ(ウクライナ)が欧州予選から連戦で出てくるか。欧州選手権3位のシャミール・アチャン(アルメニア)がどの程度の強さか。