※本記事は日本レスリング協会に掲載されていたものです。
リオデジャネイロ・オリンピックの欧州予選(セルビア・ズレニャニン)第1日は4月15日、男女6階級が行われ、日本がこの後に出場枠獲得を目指す階級としては男子フリースタイル65kg級だけが行われた。
同級は、昨年の世界選手権7位でロシアから国籍を変えているマゴメドムラド・ガジエフ(ポーランド)が順当に出場枠を獲得したが、もう一人はノーマークとも言えるアンドレイ・クビアトコフスキー(ウクライナ)。2012年ロンドン・オリンピック66kg級代表ではあるが、その後4度の欧州選手権・大会では上位入賞がなく、世界選手権にも出場していない。
強豪選手としては、2013年世界選手権66kg級優勝のダビッド・サファリャン(アルメニア)が準決勝でガジエフ(ポーランド)に敗れ、2014年世界選手権5位、今年の欧州選手権2位のムスタファ・カヤ(トルコ)が2回戦で欧州5位のズラビ・イアコビシビリ(ジョージア)に敗れ、イアコシビリも準決勝で黒星。それぞれ出場枠を逃した。
《出場枠を逃した主な強豪選手》
ダビッド・サファリャン(アルメニア)=2013年世界選手権66kg級優勝
ムスタファ・カヤ(トルコ)=2014年世界選手権5位
アザマト・ヌリコフ(ベラルーシ)=2014年世界選手権5位/2015年世界選手権70kg級5位
ズラビ・イアコビシビリ(ジョージア)=2015年U-23欧州選手権2位
ゲオルグ・ブクル(ルーマニア)=2015年世界選手権8位
次の予選は今月22~24日の世界予選第1戦(モンゴル・ウランバートル)。大会間隔や地理的な問題から、これらの選手が第1戦に出場してくるかどうかは微妙。
ただ、2014年世界選手権3位のミハイル・ムハ(モルドバ)は出場しておらず、同国から出場した選手は出場枠を取れなかった。ムハが満を持してモンゴル決戦に出てくる可能性は十分に考えられる。
【男子フリースタイル65kg級・展望】=日本代表・前田翔吾(クリナップ)
《出場枠獲得状況》=青が出場枠獲得の国 日本代表・前田翔吾(クリナップ)
アジアからは元ロシア世界選手権代表のアダム・バティロフ(バーレーン)、昨年の世界選手権11位のキム・ユソン(北朝鮮)が手ごわそう。
欧州は、欧州予選に出なかった2014年世界選手権3位のミハイル・ムハ(モルドバ)の出場が予想される。