2016.03.23

西口茂樹・男子グレコローマン強化委員長の話…アジア予選を終えて

※本記事は日本レスリング協会に掲載されていたものです。

 ■西口茂樹・男子グレコロ―マン強化委員長の話「非常に厳しい闘いだった。2階級取って、『成功でした』とは言えないが、世界V7のハミド・ス―リヤン(イラン)に勝って枠を取った太田忍(日体大)、ロンドン金メダリストのオミド・ノル―ジ(イラン)に勝って優勝した井上智裕(三恵海運)と、リオのオリンピックで、日本グレコロ―マンの火を消さず、東京につなげようとして頑張ったと思います」

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 ――井上選手について。

 「10kg以上の減量がある。落ちて動けていたら闘えるだろうと思っていたけど、最後の合宿では腰痛も出て、練習ができていなかった。非常に苦しい闘いの中、内容のある試合をしてくれた。練習の成果が出たと思う。全体的にいいグラウンドだった。ノルージには最後のグラウンドで返されてしまったけど、合格点。これで自信がついたと思う。自分のグラウンドは守れる、返せる、世界2位とやってもできる。最後は根性勝ちでした。ずっと課題だったグラウンドのディフェンスのコツをつかんだ。極めさせたのを守ろうというタイプだったが、極めさせないというのが理解できた。もともと上手な選手だったので、基礎はできていた、コツをつかんでからは、ほとんど返らなくなった。毎日練習していて、『今日もかからなかったな。あとは体重だ。落とせよ』とアドバイスする繰り返しだった。

 ――モンゴル(世界予選)への抱負

 「今回と同じメンバ―でエントリ―する予定です。2階級の出場枠で納得はしていない。6階級をオリンピックに連れて行くのが自分の仕事。今回、うれしかったのは、世界で通用する2階級が取れたこと。リオにいくだけじゃなくて、リオでメダルがとれる2階級になったのがよかった。特に太田は金が取れなくもないというレベルになってきたと思う」