※本記事は日本レスリング協会に掲載されていたものです。
■和田貴広・男子フリースタイル強化委員長の話「オリンピック出場枠は取れれば取れるだけほしかったけれども、強豪国が残っている階級もあった。一番実力が高い57kg級と74kg級の2階級が取れたということで、ひとまずは安心しています。
前田翔吾(クリナップ)に関しては1回戦で動きが悪くて、中国戦も本来の動きではなかった。(次のトライアルまで)修復して臨ませたい。敗者復活の内容は少しずつよくなってきていた。86kg級の松本真也(警視庁)に関しては、膝のけががなかなか思うようにいかなくて、十分な練習ができていなかったけど、彼なりによくやっていけたとおもう。次のモンゴルでの世界予選では、松坂誠應(日体大)の起用を考えていますので、しっかりと準備させたい。
97kg級の山口剛(ブシロ―ド)は、次のモンゴルにも出場してもらおうと思います。1回戦は少し消極的だったので、もう少し勝負してほしかった。125kg級の山本に関しては、実力差があったかなと思います。まだ若くて国際経験が少なかったので、まだ闘い方が分かっていなかったような気がする」
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――2階級を獲得したが、欲を言えば、あとどこが欲しかったか。
「どこでも取れたら欲しい状況ではあるが、65kg級の前田、97kg級の山口が(他国との)実力の差が詰まっていたような気がする」
――2階級というのは合格ラインなのか。
「はい。とりあえず1つと思っていたので、2つというのは合格ライン。でも、その勢いでもっと欲しかったのは事実」
――世界最終予選はアジアより厳しい闘いになるのか。
「階級によっては20ヶ国とかになる。試合数も増えると思うので、調べて対策を立てたい」
――樋口は減量さえうまくいけば闘えるか。
「そう思いました。カザフスタンは乾燥していて、一晩寝ればだいぶ落ちていたのがラッキ―だった。リオデジャネイロは湿度が高いので、同じようにはいかない。体重が落ちにくい体質なので、体の中身をチェックして、食生活あたりから管理していきたいとおもう」
――高谷のひざのけがについて。
「7割、8割は回復してきたけど、本格的なスパ―リングは1本もできていなかった。本当にぶっつけ本番だった。韓国で失点したり、2回戦で一本背負いを受けていたのは正直びっくりした。だが、尻上がりによくなってきていたと思う」