※本記事は日本レスリング協会に掲載されていたものです。
大会史上初めてマジソン・スクエア・ガーデンで行われた全米学生選手権
285ポンド級は、昨年の世界選手権・男子フリースタイル97kg級で米国史上最年少の王者に輝いたカイル・スナイダー(オハイオ州立大)が、NCAA2度優勝のニック・クワイアズドウシキを7-5で破って優勝した。
最終日午後の観客は1万9270人。昨年のセントルイス大会で記録した1万9715人には及ばなかった。」
ペンシルベニア州立大学は、日本にレスリングが伝わる前に留学していた内藤克俊さんがレスリング部に在籍して主将を務める、1924年パリ・オリンピックに出場した。すなわち、日本レスリング界の歴史のスタートと言える大学。
1980年代には日体大OBの大石八郎さんがコーチを務め、1996年アトランタ・オリンピックには、同年のNCAA選手権を制した阿部三子郎選手が出場した。日本協会の高田裕司専務理事や佐藤満・前強化委員長がコーチ留学しており、日本とはなじみ深い大学。
2004年アテネ・オリンピック優勝のカエル・サンダーソン監督が2011年から指揮し、同年、1953年以来58年ぶりの優勝を達成。以後4連覇し、昨年は6位に低迷したが、今年はぶっちぎりで王座に返り咲いた。
サンダーソン監督は アイオワ州立大時代の1999~2002年にNCAA4連覇を達成。4年間で159戦全勝をマークしてアテネ・オリンピックでも金メダルを取った。同チームの監督になってから6季のうち5季で優勝の成績。「名選手にして名監督」を確立した。