2016.03.11

【全自衛隊大会・特集】保坂健選手と鴨居正和選手が審判デビュー

※本記事は日本レスリング協会に掲載されていたものです。

 審判をやることで、審判の大変さを経験として理解してもらい、ルールの勉強をしてもらおうと、昨年から自衛隊の全日本トップ選手が審判として参加するようになったこの大会。昨年の高塚紀行選手、赤熊猶弥選手に続き、今年は保坂健選手と鴨居正和選手が審判デビューを果たした。ともに審判は初体験だという。

 保坂選手は「想像以上に難しかった。もつれた展開や場外際でに攻防になると、どちらのポイントが瞬時に判断できないことが多かった。ブレークのタイミング、アテンションやパッシブのタイミング…。外から見るのとでは大違いですね」との感想。

 「今後、納得いかない判定をされても、クレームをつけないようにしようと思いました」と続けた。

 鴨居選手は「試合前は『普通にできるだろう』と思っていましたが、やってみると難しかった。選手の動きに対して瞬時にポイントを挙げることが、こんなに大変だったとは…審判をやっている人の大変さ、判断力などの頭の切れのよさを痛感しました」と言う。

 やるべきことが多く、それが次々とやってくることに難しさがあったという。保坂選手と同じく、「(自分の試合の)判定への不満に対する気持ちが変わると思います」と言う。

 鴨居選手は香川・香川中央高校時代に、学生王者であり全日本トップ選手だった沖山功監督に鍛えられ、目標にして実力をつけた。その沖山監督は現在、審判員としてオリンピック出場を目指している。鴨居選手もいつかは現役を退くわけだが、その後は、やはり恩師を追いかけるのか?

 「まだ、引退後のことまでは考えていませんが…」と笑いながら、「興味が出てくれば」と否定はせず。周囲からは「恩師と同じ道を歩まなければね」との声が挙がっていた。

保坂健選手

鴨居正和選手