2016.01.13

男子グレコローマンの全日本チームが今年2回目の合宿スタート

※本記事は日本レスリング協会に掲載されていたものです。

(文・撮影=保高幸子)

 男子グレコローマンの今年2回目の全日本合宿が1月12日、日体大で始まった。元日から8日まで行われた第1回の合宿の後、3日間は所属に戻って休養と練習。この日から再開した。

 大学生は授業があるため合宿所に滞在して練習に参加し、社会人選手は味の素トレーニングセンターに宿泊。朝練習やウエートトレーニングを行ったあと、午後、バスなどで日体大に移動してマット練習を行う。

 日体大にはグレコローマンを専門にやる学生選手が多くいるので、同大学でそれらの選手を練習相手にして汗を流すことになった。

 練習を取りまとめる元木康年コーチ(自衛隊)は「グレコローマンは日本での競技人口が少ない。外国でいろんな選手と肌を合わせることで、少しでもオリンピックの枠を早く多く獲得する糸口をつかませたい」と話し、今回の合宿は今月27日からのハンガリー遠征、さらにはオリンピック予選に向けた強化プログラムの準備期間であると話す。

 「3月のアジア予選(カザフスタン)で全階級でオリンピック出場枠を獲得できるよう、合宿で士気と技術を上げていきたい。特に若手はこの2ヶ月でも大いに伸びる可能性がある」と期待を口にした。

 オリンピック予選に挑む一番手の選手で、唯一、通常の仕事をしながら参加する98kg級の斎川哲克(栃木・足利工高教)は、時々欠席しなければならないことがあるものの、職場の理解を得てオリンピックへ向けた準備に励んでいる。

 合宿は16日まで行われ、18日から23日まで第3回目の全日本合宿。27日からはハンガリー遠征に出発し、数ヶ国が参加する合宿を行ったのち、ハンガリー・グランプリに出場し、2月9日に帰国する予定。

《オリンピック予選・日程》
3月18日(金)~20日(日): アジア予選(カザフスタン・アスタナ)
4月22日(金)~24日(日): 世界予選第1戦(モンゴル・ウランバートル)
5月6日(金)~8日(日): 世界予選最終戦(トルコ・イスタンブール)

成長株ナンバーワンの75kg級、屋比久翔平(日体大)

130kg級の1、2位も激しい練習。左が津田大健(中京学院大)、右が園田新(拓大)