※本記事は日本レスリング協会に掲載されていたものです。
(文=増渕由気子、渋谷淳、目黒広菜、渡辺新平、撮影=矢吹建夫)
男子フリースタイル57kg級を制した樋口黎(日体大)
■男子フリースタイル74kg級・高谷惣亮(ALSOK=世界選手権代表の力を見せつけ圧勝)「世界選手権では期待に応えられず申し訳なく思っていたし、落ち込んでもいた。でも、高谷惣亮はこんなところで腐る人間ではない、と自分自身を奮起させ、何が足りないかを考えた。その結果、自分の組み手をあらためてチャレンジした。どのようにタックルにつなげるかという動きがばっちりできたのでうれしい。今回は万全の状態で戦うことができたが、ここに挑むまでにさまざまな人に協力してもらったので感謝している。(今後は当初言われたタックル王子ではなく)タックル・キングとして王者になりたい。アジア予選では必ず優勝してオリンピックの舞台に行きたいと思っているので、応援よろしくお願いします」
男子グレコローマン59kg級を制した太田忍(日体大)
■女子53kg級・登坂絵莉(至学館大=48kg級から外国人対策として階級アップで挑み、優勝)「伸び伸びとできたし、勝ててよかった。決勝はなかなかポイントが取れないので、さすがに負けるかなと思ったが、足を取ったら点を取るまで止まらないぞという気持ちで戦った。(53kg級にエントリーしたのは)世界選手権の決勝でアゼルバイジャンの選手と闘った時に、今まで闘った選手たちとは全然違う力を感じたから。日本では一つ上の階級の選手たちと闘った方がオリンピックに向けての強化になるかなと思った。初めてのオリンピックだが、魔物がすむと聞いたことがある。(吉田)沙保里さんからも『その魔物は心なんだよ』と聞いている。どんな場所か想像がつかない。でも、どんな場所であっても動じない心を強く持ってオリンピックに臨み、絶対に金メダルを取りたい」
■女子55kg級・吉田沙保里(ALSOK=ぜんそくのアクシデントを高速タックルで一蹴)「試合前に肩を痛めたり、ぜんそくになったりといろいろなアクシデントがあったのですが、2015年の最後の大会を優勝で締めくくることができてホッとしています。(55kg級でのエントリーについては)1階級上げて55kg級のパワーを感じながら試合をすることで、世界につながると思っていました。いまのところリオデジャネイロまで国際大会に出場することは考えてなく、国内で強化したい。(オリンピックで)4連覇をした日本の選手、そして世界の女子選手はいないので、必ず4連覇ができるように自分のレスリングを見直しながら頑張っていきたいと思います」
“シーソーゲーム”を制した渡利璃穏(アイシン・エィ・ダブリュ)