※本記事は日本レスリング協会に掲載されていたものです。
両国選手団
斎藤修団長(千葉・佐倉東高教)は「韓国でやった時より、韓国チームは元気だった。その中で16勝できたのは大きい。日本のテクニックが上回っているのだと思う」と総括。「この交流の中から、世界で活躍する選手が生まれることを期待したい。ロンドン・オリンピックで金メダルを取った金炫雨(男子グレコローマ66kg級)は、この交流会に2度参加している選手。この中から、2020年の東京オリンピックで金メダルを取る選手が出てくることを期待したい」と話し、高校選手の貴重な経験の場と位置付け、両国の発展を望んだ。
フリースタイルが12階級、グレコローマンが8階級と差があるのは、韓国のグレコローマンが圧倒的に強かった時代に、日本にハンディを与えるためだったという。両国の実力が逆転した現在はその必要はないわけで、今後は各10階級にすることを考えているという。
原喜彦副団長(新潟・県央工高教)は試合前、グレコローマンは「日本が全敗する可能性もある」と口にしていたが、4勝4敗の成績に「よくやってくれた」と選手の踏ん張りをねぎらった。「高校の強化は、高体連の強化委員会の力ではなく、各所属の指導にかかっている。どのチームも必死にやっていて、技術指導も生活指導もしっかりしていることがうかがえる。今後も頑張ってほしい」と、全国の指導者の熱意へ感謝し、激励の言葉を口にした。 開会式
フリースタイルの横山秀和監督(秋田・秋田商高教)は「韓国での試合に続いて全勝はよかった。全体的に、片脚タックルで頭が外にある時の処理にもたつきが見られた。もうひとつ工夫が必要。どうしてもポイントを取れない時は、場外ポイントで先制を狙うこともひとつ。先制されれば相手は焦るので、自分のペースに持ちこめる」など、技術、戦術のアドバイス。
入江和久コーチ(茨城・霞ヶ浦)は「全勝できてよかったが、自分の勝ちパターンに持ち込めない選手もいた。自分の得意な技が通じない時に別のパターンに持って行くなど、努力してほしい」と話した。
グレコローマンの森太郎監督(奈良・大和広陵高)は「韓国はグレコローマンを専門にやっている。差しなどで劣っているのは仕方ないが、そこを乗り切らないと勝つことはできない。残りの合同練習でしっかり学んでほしい」と、グレコローマンの基本習得を注文。
浅井努コーチは(京都・京都八幡高)は「差してからの攻撃がグレコローマンの基本。今日はジュニアのルールだったが(パーテールポジションの選択なし)、シニアのルールなら、常に先にパーテールポジションを取られている。上(大学)でグレコローマンをするのなら、差して前に出る闘いができるようにしてほしい」と望んだ。
![]() 試合前、円陣を組んで気合を入れる日本チーム |
![]() 開会式であいさつする韓国のイ・サンウォン団長 |