※本記事は日本レスリング協会に掲載されていたものです。
【男子フリースタイル97kg級】
カイル・スナイダー(米国=Kyle Snyder)
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(撮影=矢吹建夫)
1995年11月20日生まれ、19歳。アワレディー・オブ・グッドカウンセル高時代に179戦無敗の記録をマーク。元世界王者のビル・ザディクとジーク・ジョーンズの指導で力をつけ、2013年には世界ジュニア選手権で優勝した。
2014年世界ジュニア選手権は銅メダル。オハイオ大に進んで今年3月の全米学生選手権は2位に入賞し、7月のパンアメリカン大会で優勝。世界選手権では決勝で昨年の世界王者アブデュサラム・ガジソフ(ロシア)を5-5のラストポイントで破って初出場初優勝を達成した。
米国レスリング協会によると、19歳9ヶ月での世界選手権優勝、および世界選手権のメダル獲得は、米国史上最年少。
■カイル・スナイダーの2015年世界選手権成績 決 勝 ○[5-5]Abdusalam Gadisov(ロシア) 準決勝 ○[6-3]Abbas Mohammadtaher Tahan(イラン) 4回戦 ○[Tフォール、4:51=11-1]Jose Daniel Diaz Robertti(ベネズエラ) 3回戦 ○[8-0]Radoslaw Baran(ポーランド) 2回戦 ○[2-1]Pavlo Oliinyk(ウクライナ) 1回戦 BYE |
【世界選手権1~5位選手】(オリンピック出場枠獲得選手)
[1]Kyle Snyder(米国)
[2]Abdusalam Gadisov(ロシア)
[3]Khetag Gazumov(アゼルバイジャン)
〃 Pavlo Oleynik(ウクライナ)
[5]Elizbar Odikadze(ジョージア)
〃 Abbas Tahan(イラン)
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《2016年3月・アジア予選展望》 ※国際主要大会成績(青が出場枠獲得国)
世界選手権ではアジアからイランのみが出場枠を獲得。2年連続アジア王者の国だけに、順当な結果だろう。
残る国では、マゴメド・ムサエフ(キルギス)が2014年アジア大会と2015年アジア選手権で、ともにイランに次いで2位になっており、ランクとしては“トップ”と言える。2014年のアジア選手権で優勝し、アジア大会でも3位に入賞したクデルブルガ・ドルジカンド(モンゴル)が続いている状態。
アジア大会3位のマメト・イブラギモフ(カザフスタン)は、今年のヤリギン国際大会(ロシア)でも3位に入る実力者。世界選手権は別の選手が出場したが、実績的にはイブラギモフが上。2013年アジア選手権優勝で、2015年同3位のキム・ヤエガン(韓国)とともに上位へ食い込む力は十分。