※本記事は日本レスリング協会に掲載されていたものです。
【男子フリースタイル86kg級】
アブデュラシド・サデュラエフ(ロシア=Abdulrashid Sadulaev)
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(撮影=矢吹建夫)
1996年5月9日生まれ、19歳。ロシアでレスリングが盛んなダゲスタン共和国の出身で、9歳からレスリングを始める。2012年世界カデット選手権76kg級で優勝し、翌年も85kg級で優勝。同年のゴールデンGP決勝大会は3位に躍進。
2014年のヤリギン国際大会(ロシア)で優勝し、今年の世界選手権(米国)まで2度の世界選手権、欧州選手権、欧州大会を含めて無敗。国際大会を8大会連続で優勝している。
10代で世界選手権を連覇したのは、男子では史上初めて。
■アブデュラシド・サデュラエフの2015年世界選手権成績 決 勝 ○[6-0]Selim Yasar(トルコ) 準決勝 ○[6-2]Alireza Mohammad Karimimachiani(イラン) 4回戦 ○[Tフォール、10-0]Mihail Petrov Ganev(ブルガリア) 3回戦 ○[Tフォール、10-0]Uitumen Orgodol(モンゴル) 2回戦 ○[フォール、4-0]David Radchenko(イスラエル) 1回戦 ○[Tフォール、11-0]松本篤史(日本) |
【世界選手権1~5位選手】(オリンピック出場枠獲得選手)
[1]Abdulrashid Sadulaev(ロシア)
[2]Selim Yasar(トルコ)
[3]Sandro Aminashvili(ジョージア)
〃 Alireza Karimimachiani(イラン)
[5]Magomedhadshi Khatiev(アゼルバイジャン)
〃 Michail Ganev(ブルガリア)
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《2016年3月・アジア予選展望》 ※国際主要大会成績(青が出場枠獲得国)
アジアからはイランだけが出場枠を獲得。2014年のアジア選手権とアジア大会、2015年アジア選手権で優勝している国だけに順当な結果だろう。
残る国の中では、2014年世界選手権5位、同年アジア大会2位、2015年アジア選手権5位などを占めたカザフスタンが一番の候補か。何人か候補がいて、だれが出てきてもイランのいないアジアの大会では上位に残りそう。
2014年アジア大会と2015年アジア選手権でともに3位に入ったウミジョン・イスマノフ(ウズベキスタン)、2015年アジア選手権3位のウスクバータル・オウレビー(モンゴル)、または2015年世界選手権8位のウイツメン・オルゴドル(モンゴル)も上位を狙う実力はある。
2014年アジア大会で3位に入った選手はキム・グウォンウク(韓国)だが、その後の成績を見る限り、恐れる選手ではなさそう。