※本記事は日本レスリング協会に掲載されていたものです。
【男子フリースタイル74kg級】
ジョーダン・バローズ(米国=Jordan Burroughs)
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(撮影=矢吹建夫)
1988年8月7日生まれ、27歳。幼稚園時代の5歳の時、配付されたチラシを見てレスリングを始める。家族にはレスリング経験者はなし。WWF(現WWE)のスターだったアルティメット・ウォーリアーなどのプロレスラーにあこがれており、オリンピック・チャンピオンは眼中になかったという。
高校時代にニュージャージー州王者へ。ネブラスカ大時代の2年生(2009年)と4年生(2011年)の時に全米学生王者となる。2008年には世界ジュニア選手権へ出場している。
卒業後、2011年のウクライナ国際大会で優勝したあと、世界選手権(トルコ)へ初出場初優勝。2013年世界選手権(ハンガリー)まで、ロンドン・オリンピックを含めて国内外で負け知らずの快進撃。国際大会9大会連続優勝をマークした。米国で3年連続世界一に輝いたのは、ジョン・スミス(フリースタイル62kg級=1988~92年)に続いて2人目。
2014年のヤシャ・ドク国際大会(トルコ)でニコラス・マラブル(米国)に敗れるまで国内外69連勝をマークした。
2014年世界選手権(ウズベキスタン)はひざの負傷もあって優勝を逃したが3位に入賞。2015年はメドベジ・国際大会(ベラルーシ)とパンアメリカン大会で優勝を重ね、2年ぶりに世界一に返り咲いた。
■ジョーダン・バローズの2015年世界選手権成績 決 勝 ○[Tフォール、5:58=10-0]Unurbat Purevjav(モンゴル) 準決勝 ○[4-3]Aniuar Geduev(ロシア) 4回戦 ○[5-0]Alireza Mohammad Ghasemi(イラン) 3回戦 ○[Tフォール、2:04=11-0]Mihaly Nagy(ハンガリー) 2回戦 ○[Tフォール、3:14=10-0]Oleg Zakharevych(ウクライナ) 1回戦 ○[5-2]Krystian Brzozowski(ポーランド) |
【世界選手権1~5位選手】(オリンピック出場枠獲得選手)
[1]Jordan Burroughs(米国)
[2]Purevjav Unurbat(モンゴル)
[3]Narasingh Yadav(インド)
〃 Aniuar Geduev(ロシア)
[5]Zelimkhan Khadjiev(フランス)
〃 Alireza Ghasemi(イラン)
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《2016年3月・アジア予選展望》 ※国際主要大会成績(青が出場枠獲得国)
イラン、モンゴル、インドの3ヶ国がオリンピック出場枠を獲得したが、2014年世界選手権7位&アジア大会優勝のラシド・クルバノフ(ウズベキスタン)がロシアに負けて5位以内逃した。アジア予選での最大の敵となるだろう。
キルギスはだれが出てくるか読めないが、2014年アジア選手権3位、2015年アジア選手権5位の実力を持つので要注意国。韓国、カザフスタンはアジアの大会で上位に食い込んでいるが、特筆すべき選手はいない。