2015.09.19

【世界選手権・特集】19歳のカイル・スナイダーが米国史上最年少の世界王者へ

※本記事は日本レスリング協会に掲載されていたものです。

 10代で世界2連覇を達成した選手(アブデュルラシド・サデュラエフ=ロシア)が誕生した今年の世界選手権だが、19歳で世界王者に輝いた選手が、もう一人いる。男子フリースタイル97kg級のカイル・スナイダー。決勝で昨年の世界王者のアブデュサラム・ガジソフ(ロシア)を5-5のラストポイントで破って初出場初優勝を達成。7000人の観衆からの祝福を受けた。

 1995年11月20日生まれ。米国レスリング協会によると、19歳9ヶ月での世界選手権優勝、および世界選手権のメダル獲得は、米国史上最年少だという。

 スナイダーは2013年世界ジュニア選手権96kg級で優勝。昨年の世界ジュニア選手権は3位だった。オハイオ州立大に進み、今年3月の全米学生選手権は2位だった。

 米国では、大学に在学中は、大学間で行われるカレッジ・スタイルのレスリングに集中する場合が多いが、スナイダーはフリースタイルにも力を入れ、5月の全米選手権でロンドン・オリンピック王者のジェーク・バーナーを破って優勝。6月のチーム・トライアルも制して、世界選手権への出場を決めた。

 スナイダーは「歴史をつくれたことはうれしい。私の名前が偉大なレスラーの一人として残ってくれることを望みたい」と優勝の喜びを話した。

 今年秋から来年春の大学レスリング・シーズンは、「レッドシャツ・イヤー」という大会出場をしない年とし、フリースタイルの練習に励んでリオデジャネイロ・オリンピックの金メダルを目指すという。