2015.09.09

2024年オリンピックで「女子グレコローマン」採用の可能性

※本記事は日本レスリング協会に掲載されていたものです。

 世界レスリング連盟(UWW)のネナド・ラロビッチ会長はオリンピック専門サイト「inside the games」のインタビューで、国際オリンピック委員会(IOC)が各競技に求める男女平等の実現のため、2024年オリンピック大会で女子グレコローマンの採用へ向けて動き出したことを明らかにした。2020年東京オリンピックでの採用は時期尚早としている。(クリック

 すでに米国でセミナーを開催しており、女子がグレコローマンをやるために、何が必要かを見極め、(危険な)ポジションにならないためのルールの微修正を検討しているという。

 同会長は、2013年にレスリングがオリンピック競技からの除外危機を迎えた時、「女子にとってグレコローマンは危険が大きいと思う」として、導入には消極的な発言をしていた。IOCの男女平等の要求に対し、男子の両スタイルを維持するためには女子グレコローマンの存在が必要と判断したもよう。「時間はかかると思うが、(諸問題を)解決したい」と話している。

 2012年ロンドン・オリンピックでは男子14階級・女子4階級が実施され、来年のリオデジャネイロ・オリンピックは男子12階級・女子6階級へ。男女格差が縮まってきたが、オリンピック実施競技の中では格差が大きい方に属しており、解決へ向けた努力が求められていた。