男子フリースタイル | 57kg | 61kg | 65kg | 70kg | 74kg | 86kg | 97kg | 125kg |
男子グレコローマン | 59kg | 66kg | 71kg | 75kg | 80kg | 85kg | 98kg | 130kg |
女 子 | 48kg | 53kg | 55kg | 58kg | 60kg | 63kg | 69kg | 75kg |
※本記事は日本レスリング協会に掲載されていたものです。
男子フリースタイル | 57kg | 61kg | 65kg | 70kg | 74kg | 86kg | 97kg | 125kg |
男子グレコローマン | 59kg | 66kg | 71kg | 75kg | 80kg | 85kg | 98kg | 130kg |
女 子 | 48kg | 53kg | 55kg | 58kg | 60kg | 63kg | 69kg | 75kg |
《前田祐也・略歴》 / 《前田祐也・国際大会成績》 / 《男子グレコローマン80kg級展望》 / 《勝者の素顔》
《オリンピック&世界選手権・歴代優勝選手と日本選手成績=男子グレコローマン》
(文=樋口郁夫) 前田祐也(拓大)
「オリンピック階級ではないですが、結果を残せるように頑張り、何かを残したい。出る以上、思い切ってやり、後悔しないように闘いたい」。非オリンピック階級なので、注目度は決して高くないが、秘めた思いを持って世界最高峰の闘いに挑む。
■総合格闘家、須藤元気・現拓大監督にあこがれ格闘技の道へ
中学時代まではサッカーに打ち込んでいた。高校へ進んでもサッカーをやるつもりだったが、テレビで見た総合格闘家、須藤元気・現拓大監督のファイトやパフォーマンスにもカッコよさを感じ、格闘技をやりたいという気持ちも芽生えた。父に「総合格闘技をやりたい」と話したところ、「まずレスリングだ」と言われた。高校にレスリング部があったことで入部したのがレスリングとの出合いだった。
サッカーをやりたい気持ちもあり、フットサル部にも所属。2つの部をかけもちでやっていた。年齢的に遅いスタートで、2つのスポーツを並行してやっていては、全国のトップは厳しく、国体のベスト8が最高。インターハイではキッズあがりの屋比久翔平(沖縄・浦添工=現日体大、今年の全日本学生選手権80kg級王者)に完ぷなきまでにやられた。 全日本選抜選手権、セコンドはレスリングを始めるきっかけとなった須藤元気監督
拓大では「先生(西口茂樹部長)に怒られてばかり。何もできなかったです」と振り返る。それでも、教えられたことを続けていくと、東日本学生新人選手権で勝ち、JOC杯ジュニア、全日本大学グレコローマン選手権で勝って、世界選手権のキップを手に入れるまでに成長できた。「教えられたことをきちんとやってきたことと、周りに強い選手が多かったことがよかったですね」と言う。
■ブラジルでの優勝は、優勝にカウントしていない
もちろん、今いるところはゴールではなく、世界へ飛躍するためのスタートラインだ。これからは世界で勝つためのことを考えなければならない。出場した国際大会としては、世界ジュニア選手権や世界学生選手権などがあるが、「(国際大会では)1勝もしていないんですよ」と、0からのスタートであることを強調した。
厳密には、昨年12月の「ブラジルカップ」でブラジル2選手を破って優勝を経験している。それを指摘されると、「あ~、あれは」と苦笑い。発展途上国、特にグレコローマンでは世界トップから大きな差のあるブラジル選手に勝っての優勝は、頭の中に残っていなかった。「内容も納得してない。あれはちょっと…(カウントしていない)」と、優勝とは考えていない。 全日本合宿(味の素トレーニングセンター)で練習する前田
■オリンピックへの思いを実現するためにも、重要な今年の世界選手権
前田にとって今回の世界選手権は、レスリングを続けられるかどうか、という意味でも極めて重要な大会でもある。現在、4年生。卒業後もレスリングを続けたい気持ちは十分だが、その環境がない状況でも続けようとは思わない。「(仕事は)一生の問題です。職がきちんとしていなければ、レスリングには打ち込めないと思います」。
レスリングに打ち込みたいが、その気持ちと行動では、いや、「オリンピック選手」という看板をぶら下げても、それでは一生を支えられるものでないことを知っている。
「オリンピック、本当に目指したいんですよ」。その思いを実現するためには、この世界選手権で結果を出すか、せめて将来性を見せることが必要。それによって支援してくれる会社が現れるはずだ。勝負をかける闘いは、間もなくやってくる。
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