※本記事は日本レスリング協会に掲載されていたものです。
(文・撮影=保高幸子)
ブラジルの女子チーム(選手8人、スタッフ5人)が6月22日、3度目となる日本合宿を東京・味の素ナショナルトレーニングセンターで開始した。
一行は20日に到着し、前日は東京・代々木競技場第2体育館で行われた全日本選抜選手権を観戦。大会翌日のこの日は、ブラジルチームのみで練習した、23日から都内の複数チームが合流して合同練習をし、26日からは新潟・十日町で行われる全日本合宿に参加する。“虎の穴”の体験は2度目となる。
ホベルト・レイタオ団長は、全日本選抜選手権の感想として、「サオリ(吉田沙保里)でも、ひとつもイージーな試合がなかったとことに驚きました。ムカイダ(向田真優)、ハマダ(浜田千穂)の試合を見て、あのような試合を国内の大会でこなしている日本の層の厚さに感銘を受けました」とのコメント。試合進行については、「素晴らしい運営だった。ブラジルに帰ったら、早速参考にさせます」と、こちらも日本をお手本にするつもりだ。
ブラジルの中心選手、世界2位のアリネ・ダ・シルバ・フェレイラ(中央)
昨年75kg級で世界選手権(ウズベキスタン)2位になったアリネ・ダ・シルバ・フェレイラは、昨年5月以来2度目の十日町合宿になる。「あの合宿は本当に大変で、サバイバルみたいだった」と振り返る。ブラジル国内はまだまだ選手が少なく、同じ階級の選手はほとんどいない上に軽い階級にも選手が少ないため、「日本で練習する経験は、間違いなく私の力になっています。小さい選手もスピードがあり、うまいです。1日に5回もスパーリングできることは、ブラジルではないことなんです」と話し、23日からの日本選手との練習をとても楽しみにしているようだった。
「この合宿のあと、パンアメリカン大会に日本から直接向かいます。世界選手権でメダルを取った時、日本で練習したことが思ったよりも良い結果をもたらしてくれたと思いました。世界チャンピオンのアデライン・グレイ(アメリカ)らがいるけど、金メダルを目指します」と、日本での練習の成果を発揮したいという。
23日からの日本選手とのハードな練習に向け、この日は4度の休憩を挟みながら軽い練習で終了した。チームは7月3日まで滞在し、4日にカナダへ向けて出発する。
練習風景 | |
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