2015.04.14

男子フリースタイルの全日本チームが今年度初の合宿をスタート

※本記事は日本レスリング協会に掲載されていたものです。

3月の遠征の上昇ムードに乗って行われた男子フリースタイルの全日本合宿

 男子フリースタイルの全日本チームが4月13日、東京・味の素トレーニングセンターで今年度初の合宿をスタートした。

 3月のロシア~モンゴルの遠征における大会出場で好成績を挙げたことを受けての合宿。男子フリースタイルの和田貴広強化委員長は「(大会では)全員が攻撃的なレスリングをし、世界基準のレスリングをしていたという報告を受けている。全員がメダルを手にしたということより、その姿勢の方がうれしい。この経験を無駄にしないように」と激励。

 11~12日に米国・ロサンゼルスでワールドカップが行われたが、「本来なら、その中に入らなければならなかった。今回の遠征でひとつの結果は出たが、これはステップでしかない。もう一段上を目指して頑張ってほしい」と続けた。

 練習では、ロシア・モンゴル遠征で見つかった課題、「持っている技術の精度を上げ、仕掛けた技を取り切り、ポイントをやらない防御の強さ」に取り組み、この日は片脚タックルの研究と実践を中心した練習が行われた。

 アジア選手権(5月6~10日、カタール・ドーハ)まで3週間以上あるため、合宿全体としては技術練習もさることながら、しっかり追い込む練習を行う予定。「集中したスパーリングや体力づくりもしっかりやります」と言う。

 和田委員長は「スパーリングを何本やって、息を上げた…という満足は要らない。取るべきところをしっかり取り、守らなければならないところをしっかり守る、という練習でなければ意味がない。練習でできなければ、試合ではできない」と自己満足の練習を厳禁。「オリンピックに出ることではなく、オリンピックでメダルを取る気持ちが大切。一生に一度、あるかないかのチャンスが目の前にある。そこに全精力を傾けてほしい」と熱く伝えた。

 合宿は18日まで。男子フリースタイルは7月に新潟・十日町~長野・菅平と続く合宿を予定するなど自然の中での強化に力を入れ、ポーランド遠征も計画。国際試合を経験して世界選手権(9月7~12日、米国・ラスベガス)へ臨むという。

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