2015.04.09

イランで女性のスポーツ観戦禁止の解禁の可能性が出てきたが、レスリングはまだ先か?

※本記事は日本レスリング協会に掲載されていたものです。

 国際通信社のUPIなど多くのメディアが報じたところによると、女性の観戦が禁止されているイランで、サッカーなど多くのスポーツで解禁される見通しが出てきたという。青少年スポーツ省が明らかにした。

 しかし同省は「レスリングや水泳のように肌の露出が多いスポーツは除く」としており、レスリングでの女性の観戦解禁はまだ先となりそうだ。

 イランでは宗教上の理由によって女性のスポーツ観戦が禁止されている。国際スポーツ界で問題となっており、国際サッカー連盟や国際バレーボール連盟などは強く改善を求めている。

 世界レスリング連盟(UWW)も国際オリンピック委員会(IOC)の目指す男女平等の理念に反する行為として是正を求めている。イラン・レスリング協会では、UWWの勧告を受け、レスリングの大会における女性役員の参加を認め、肌が露出しないベルト・レスリングの女子実施など、女性のレスリング参画への姿勢を見せている。

 今回の流れに乗れなかったことは残念だが、イランのスポーツ界に女性が進出する兆しが出てきたことは確かで、わずかだが前進したといえよう。