※本記事は日本レスリング協会に掲載されていたものです。
外国では普通に見られるイラン女性の会場での観戦だが…(2012年ロンドン・オリンピック)
しかし同省は「レスリングや水泳のように肌の露出が多いスポーツは除く」としており、レスリングでの女性の観戦解禁はまだ先となりそうだ。
イランでは宗教上の理由によって女性のスポーツ観戦が禁止されている。国際スポーツ界で問題となっており、国際サッカー連盟や国際バレーボール連盟などは強く改善を求めている。
世界レスリング連盟(UWW)も国際オリンピック委員会(IOC)の目指す男女平等の理念に反する行為として是正を求めている。イラン・レスリング協会では、UWWの勧告を受け、レスリングの大会における女性役員の参加を認め、肌が露出しないベルト・レスリングの女子実施など、女性のレスリング参画への姿勢を見せている。
今回の流れに乗れなかったことは残念だが、イランのスポーツ界に女性が進出する兆しが出てきたことは確かで、わずかだが前進したといえよう。