※本記事は日本レスリング協会に掲載されていたものです。
3スタイルの選手に強化方針を説明する栄和人強化本部長
前日から同所で男子両スタイルの全日本合宿がスタートし、この日は女子の全日本チームが合宿を開始。日本協会の福田富昭会長や高田裕司専務理事らは評議員会のあと、3スタイルが練習するレスリング場を訪れ、選手を激励するとともに栄和人本部長の就任を報告した。
高田専務理事(山梨学院大教)は、女子が若いチームでワールドカップ(ロシア・サンクトペテルブルグ)の優勝を勝ち取ったことをねぎらったあと、「ここに合宿に来る選手は、あくまでもオリンピックが目標。切磋琢磨してオリンピックの金メダルを目指してほしい。まず6月の世界選手権予選(全日本選抜選手権)へ向けて頑張ってほしい」と伝えた。
富山英明常務理事(日大教)は「オリンピックは4年に1度。長くできる競技ではないので、目の前のチャンスをしっかりものにしてほしい。一生懸命、では勝てない。死ぬ気でやらないとならない」と、熱いメッセージを送った。
栄本部長は「政治の世界は、与党と野党の間のみならず、政党の中でも他をつつくことが普通にあるが、レスリング協会の中で他を批判し合っていては、いい結果は生まれない。コーチ同士、選手同士、他人の足を引っ張ることなくやっていきたい」と、一致団結を強調。
「コーチは、選手以上に命をかけてやる。そのためには、厳しいことも言う。けむたい人間になることは大きなエネルギーが必要。優しくて物わかりがいいコーチになる方が楽だが、それでは勝つことは難しい。きつくても、ついてきてほしい」という強化方針を伝え、その後の練習を見守った。
この日は3スタイルが独自に練習したが、25日までの合宿期間には、3スタイル合同のマットワークも取り入れ、全日本チームが一丸となった練習で栄体制のスタートを切る。