※本記事は日本レスリング協会に掲載されていたものです。
2020ターゲットエイジ育成・強化プロジェクト「タレント発掘・育成コンソーシアム」事業報告(1)
第1回U-15/カデット世代グレコローマンスペシャリスト育成キャンプ
2020TAコンソーシアム
プロジェクトマネジャ― 清水聖志人
松本隆太郎選手(群馬ヤクルト販売=ロンドン・オリンピック銅メダリスト)によるスタンド技術コーチング
2014年5月16日(金)~5月18日(日)の期間、東京・味の素ナショナルトレーニングセンターにおいて2020TAコンソーシアムの一環にて、第一回U-15・カデット世代のグレコローマンスペシャリスト育成キャンプを実施した。
これまで日本のレスリング競技においては高校年代までフリースタイルを専門とし、大学入学後にグレコローマンスタイルへ種目転向するケースが多かった。そこで、U-15及びカデット世代を対象にグレコローマンスタイルスペシャリスト育成キャンプを新設し、早期段階での機会の提供や種目適性の見極めを目的とする。グレコローマンススタイルへの種目転向を行う上での客観的指標及び育成プログラムについては、本事業にて開発を進めている。また、グレコローマンスペシャリストキャンプへ参加したメンバーの中から優秀なタレントを海外育成プログラムの対象者として選抜を行う。
グレコローマンスタイルのスペシャリスト育成を目指したプログラムを実施したのは、今回が初めてであり、日本レスリングのグレコローマンスタイルの将来を担う有望タレント、計11名が参加した。 松本慎吾コーチ (日本体育大学:JWF強化委員)によるスタンド技術コーチング
今回キャンプにおいては、「GRの競技特性」、「アスリートとしての理想像について考える」、「基本的な食事の摂りかた」などの3つの教育プログラムが展開された。
本キャンプの教育プログラムは、「目標設定」や「考える力」のスキルにフォーカスし、講義形式やグループワーク形式にて展開された。3つのプログラムは、目標設定からそれを達成するまでに必要な考え方やプランなどが段階に応じて構成されており参加タレント全員が積極的に参加していた。
マットにおけるトレーニングにおいては、グレコローマンの基本技術、基本的な展開についてナショナルチームコーチやオリンピックメダリストが徹底したコーチングを行った。各コーチは、タレントに質問を投げかけながら自分自身が技術展開を考えるためのコーチングを展開した。
本事業は、永続的にメダルを獲得できる発掘・育成システムの構築を目指すものであり、文部科学省及び独立行政法人日本スポーツ振興センターより事業の成果報告が求められる。このことから、本協会に関わる全ての関係者が方向性を共有し、事業の推進に努める必要がある。
![]() 伊藤広道コーチ (自衛隊:JWF情報戦略副委員長)による基本動作の指導 |
![]() 教育プログラム「基本的な食事の摂りかた」 |
![]() 教育プログラムの様子 |
![]() 教育プログラムの様子 |