4年連続世界一を目指す男子フリースタイル74kg級のジョーダン・バローズ(米国)
アジアでは、韓国やインド、カザフスタンがアジア大会にそなえて二番手を派遣。イランはベストメンバーと思える選手が正選手としてエントリーされているが、控えエントリーにも実力者の名前があり、どちらが出てくるか読めない状況。
男子フリースタイルでは、74kg級のジョーダン・バローズ(米国)がオリンピックを含めて4年連続世界一を、120kg級のハジムラド・ガチャロフ(ロシア)が7度目の世界一を目指す。
男子フリースタイルの各階級のエントリー選手は下記の通り。
◎男子フリースタイル
【57kg級】
前年の55kg級世界王者のハッサン・ラヒミがイランの正エントリーしているが、イランが世界選手権とアジア選手権をどう振り分けるかは不明。同2位だったインドはベストメンバーをアジア大会に派遣することを明らかにしており、2番手がエントリー。
ロシアからは、2010・11年に55kg級の世界王者に輝きながらロンドン・オリンピックを逃したビクトル・レベデフが正エントリー。
【61kg級】
ロシアからは今月のジオルコウスキ国際大会(ポーランド)優勝のアレクサンドル・ボゴモエフが正エントリーだが、2012年ロンドン・オリンピック55kg級優勝のジャマル・オタルスルタノフ、昨年の世界選手権60kg級優勝のベッカン・ゴイゲレーフもエントリー。だれが出てきても優勝候補だ。
4月の欧州選手権と7月のゴールデンGP決勝大会で勝っているFILAランキング1位のハジ・アリエフもエントリーしており、ロシアとアゼルバイジャンの優勝争いとなるか。
【65kg級】
昨年の世界選手権66kg級優勝のダビッド・サファリャン(アルメニア)、今年のアジア選手権優勝のセイェド・モハマディ(イラン)、2011年世界選手権60kg級2位で中央アメリカ大会優勝のフランクリン・ゴメス(プエルトリコ)らが優勝を争うか。
ロシアは、今月のジオルコウスキ国際大会(ポーランド)のこの階級の王者と70kg級の王者のどちらかが出てくる見込み。
【70kg級】
FILAランキング1位のアジア王者、モスタファ・ホセイカニイ(イラン)がエントリーしているが、同国のアジア大会との振り分けはどうか。
欧州選手権を制したアゼルバイジャンからは、同王者ではなく、ゴールデンGP決勝大会2位のエミン・アジゾフが出てきそう。(注=ロシアはこの階級だけエントリーが不明です)
【74kg級】
連勝記録はストップしたものの、2011年世界選手権からオリンピックを含めて3年連続世界一になっているジョーダン・バローズ(米国)が出場。ロンドン・オリンピック66kg級5位から階級を上げて今年のゴールデンGP決勝大会を制したヤブライル・ハサノフ(アゼルバイジャン)、アジア選手権優勝のレザ・アフザリパエマニ(イラン)が対抗か。
ロシアは70kg級で闘ってきた選手が階級を上げて出場する可能性が高い。
【86kg級】
昨年84kg級優勝のウクライナからは、なぜか無名選手がエントリーしている。空いた座を、2012・13年の世界カデット王者で、今年18歳にしてヤリギン国際大会(ロシア)、ヤシャ・ドク国際大会(トルコ)、欧州選手権、ジオルコウスキ国際大会(ポーランド)と優勝を重ねているアブデュルラシド・サドゥラエフ(ロシア)が狙う。
ゴールデンGP決勝大会優勝のガムザト・オスマノフ(アゼルバイジャン)、昨年の世界選手権84kg級2位でパンアメリカン選手権優勝のレイネリス・サラス(キューバ)らが阻止できるか。
【97kg級】
イランが一番手の派遣であるなら、昨年の世界選手権96kg級優勝のレザ・ヤズダニ、ロンドン・オリンピック96kg級3位で今年のゴールデンGP決勝大会優勝のケタグ・ガズモフ(アゼルバイジャン)、ヤリギン国際大会(ロシア)と欧州選手権を制したアブデュサラム・ガジソフ(ロシア)の争いになりそう。
【125kg級】
96kg級時代にオリンピックを含めて5度世界一に輝き、昨年は120kg級で優勝したハジムラド・ガチャロフ(ロシア)が連覇を成し遂げ世界V7を達成するか。
昨年2位のウクライナからは、同選手ではなく、今年のゴールデンGP決勝大会優勝のオククサンドル・コチアニフスキが出場。昨年3位でFILAランキング1位のタハ・アクグエル(トルコ)らが挑む図式。