※本記事は日本レスリング協会に掲載されていたものです。
日本ウェルネススポーツ大学の柴岡三千夫学長と永田克彦氏(右9
すでにモンゴルから5選手が留学してくることが決まっており、全国からのスカウトで5選手ほどを加えて10選手程度でスタートする予定。永田克彦氏は「ゼロからのスタートだが、監督をやるからには夢を大きく持ち、2020年東京オリンピックとその先のオリンピックで活躍できる選手を育て、日本レスリング界に新たな歴史をつくりたい」と話した。
永田氏は千葉・成東高時代はまったくの無名選手だったが、日体大で力をつけ、学生王者を経て1997年の全日本選抜選手権の男子グレコローマン69kg級で優勝。同年の世界選手権に出場し、以後、世界選手権への出場を続け、2000年シドニー・オリンピックで銀メダルを獲得。日本レスリング界のオリンピックでのメダル獲得の伝統を守った。2004年アテネ・オリンピックにも出場。
グレコローマンの選手だっただけに、グレコローマンの振興に力を入れたい様子。「フリースタイルを教えるにしても、グレコローマンのよさを取り入れて指導したい。いずれ女子を手掛けることもあるだろうが、まず男子で結果を出したい」との方針を示した。
■大学入学後に競技を始めた選手でも、オリンピック選手に育てる!
自身は大学に入ってから実績を残しているので、「高校から、あるいは大学からレスリングを始めた選手を指導するノウハウを持っている」と自負。実績はなくとも、「強くなりたい志(こころざし)を持っている選手や、大学入学後にレスリングを始めてオリンピックに行きたいと思っている選手は、ぜひ来てほしい」とアピールした。 レスリング部創設を意気込みを熱く語った永田氏(右)
もちろん、学生一になることが目標ではない。「留学生が第二の故郷となる日本でオリンピックに出るのもいい。世界で活躍できる選手を日本ウェルネススポーツ大学から輩出したい」と、国内外を問わず、世界で通じる選手の育成が目的。現在、東京・調布市で格闘技ジム「レッスルウィン」を経営し、キッズ選手の育成も手掛けているが、「いずれ大学に来てくれる選手も出てくると思う。一貫強化という前から持っていた希望を実現したい」と夢を話した。
柴岡三千夫学長は「やり始めた以上、調子がよくないからといって、途中でやめることはない」と話し、レスリング部の全面支援を宣言した。
日本ウェルネススポーツ大学は、学校法人タイケン学園グループ(1998年開校)が2012年に開学した大学。同グループはスポーツ競技者、スポーツトレーナー、スポーツインストラクター、幼児体育指導者などスポーツ界で活躍する人材を養成している。2004年アテネ・オリンピック以降、カヌー、ソフトボール、陸上などで日本代表選手や代表チームのスタッフを輩出し、サッカー、バレーボール、バドミントンなどでも国内外で実績を残している。