2014.10.08

10・13~16長崎国体展望(2)/少年フリースタイル…60kg級が大激戦、米澤圭(秋田・秋田商)の三冠制覇なるか

※本記事は日本レスリング協会に掲載されていたものです。

 《大会日程》
10月13日(祝)午前9時30分 開始式
          午前10時    男子フリースタイル2回戦まで(成年・少年とも)
    14日(火)午前9時30分 同決勝まで/表彰式
    15日(水)午前9時30分 男子グレコローマン準々決勝まで(成年・少年とも)
    16日(木)午前9時30分 同決勝まで/表彰式/総合表彰式


《トーナメント表》

50kg 55kg 60kg 66kg 74kg 84kg 96kg 120kg

※エントリーをもとにした展望であり、けが等の状況は含まれていません。

 ◎少年フリースタイル

 【50kg級】

 全国高校選抜大会王者は別階級で出場し、インターハイ王者は不出場。インターハイ2位の谷山拓磨(京都・京都八幡)が優勝候補と言えよう。同じブロックでは、アジア・カデット選手権46kg級3位の荒木大貴(熊本・玉名工)がどこまでやるか。

 インターハイ王者に代わって東京代表として出場する阿部敏弥(東京・帝京)、インターハイ3位の岡田幹太(長崎・島原)新井陸人(鹿児島・鹿屋中央)は反対ブロック。だれが決勝に出てくるか。


 【55kg級】

 昨年50kg級2位で今年のインターハイ優勝の長谷川敏裕(東京・自由ヶ丘学園)が優勝を目指す。全国高校選抜大会優勝の藤田雄大(三重・いなべ総合学園)は、インターハイ個人戦は体調不良で出場できなかっただけに、その雪辱をかける。

 両者は同じブロックで、お互いに勝ち上がれば準決勝で対戦。全国高校選抜大会では藤田が13-4で勝っている。

 反対ブロックには、インターハイ3位の吉澤拳斗(京都・網野)と竿本樹生(和歌山・和歌山北)が決勝進出を争うか。


 【60kg級】

 全国高校選抜大会とインターハイを制している米澤圭(秋田・秋田商)が三冠王を目指す。全国高校選抜大会決勝で敗れた佐々木拓海(群馬・館林)、インターハイ決勝で敗れた嶋江翔也(佐賀・鳥栖工)がそれぞれリベンジを目指すほか、強敵が多く、少年フリースタイル最大の激戦階級と言えよう。

 佐々木は米澤と同じブロック。勝ち上がれば両者は準決勝で対戦するが、このブロックには昨年1年生で50kg級のインターハイ王者などに輝いている成國大志(三重・いなべ総合学園)がエントリー。初戦で昨年まで3年連続で世界カデット選手権に出場し銅メダルを2個取っている乙黒圭祐(東京・帝京)と初戦(2回戦)で対戦する。初日から熱い闘いが展開されそう。

 嶋江は米澤らと反対ブロック。インターハイ3位の根本怜(京都・京都八幡)、JOC杯カデット58kg級優勝の榊大夢(鹿児島・鹿屋中央)らと決勝進出を争う。


 【66kg級】

 全国高校選抜大会、インターハイ、全国高校グレコローマン選手権と勝ち続けてきた藤波勇飛(三重・いなべ総合学園)が今季4冠目を目指す。

 全国高校選抜大会2位の伊藤駿(京都・網野)、アジア・カデット選手権2位でインターハイ2位の中村剛士(埼玉・花咲徳栄)、同3位の三輪優翔(和歌山・和歌山北)木村優太(群馬・館林)、JOC杯カデット63kg級優勝で世界カデット選手権3位の梅林太朗(東京・帝京)らが阻止できるか。


 【74kg級】

 インターハイ優勝の田辺雄史(埼玉・花咲徳栄)と、同2位で全国高校選抜大会優勝の吉田隆紀(和歌山・和歌山北)の闘いか。順調に勝ち上がれば決勝で顔を合わせる。

 全国高校選抜大会3位の松雪泰成(愛知・星城)は1回戦を勝ち上がれば田辺と対戦。田辺の決勝進出を阻めるか。


 【84kg級】

 全国高校選抜大会(84kg級)、JOC杯カデット(76kg級)、インターハイ(84kg級)のほか、アジア・カデット選手権とユース・オリンピック(ともに76kg級)と優勝を重ねている山崎弥十朗(埼玉・埼玉栄)が実力を見せるか。インターハイ決勝で敗れた内藤由良(神奈川・磯子工)は反対のブロックで、お互いに勝ち上がれば再び決勝で対戦する。

 インターハイ3位の眞柴翔平(大阪・興国)が優勝争いにからめるか。


 【96kg級】

 全国高校選抜大会優勝の坂田龍星(埼玉・埼玉栄)がエントリー。インターハイは県内予選で負けて不出場だった。その雪辱もかけて優勝を目指す。準決勝で全国高校選抜大会3位でJOC杯カデット100kg級優勝の二ノ宮寛斗(岐阜・岐阜工)と対戦か。

 反対のブロックからは、インターハイ2位の山下拓也(愛媛・八幡浜工)が決勝に出てくるか。


 【120kg級】

 全国高校選抜大会、JOCジュニア、インターハイ、全国高校生グレコローマン選手権で優勝している山本泰輝(静岡・飛龍)が五冠王者を目指す。ジュニアが現在の年齢区分になった1997年以降、JOC杯ジュニアを含めた高校五冠王者は、2010年の前川勝利(茨城・霞ヶ浦=現早大)以来、のべ6人目となる。

 全国高校選抜大会とインターハイの決勝を争った選手はグレコローマンに出場するので、その可能性は大きくなった。インターハイ3位の松本直毅(神奈川・横浜清陵総合)が阻止できるか。