※本記事は日本レスリング協会に掲載されていたものです。
■前田祐也の2014年全日本大学グレコローマン選手権成績 決 勝 ○[9-6]塩川貫太(日体大9 準決勝 ○[Tフォール、2:35=9-0]榎本凌太(同志社大) 3回戦 ○[Tフォール、2:17=9-0]武田光司(専大) 2回戦 ○[Tフォール、1:27=10-0]西山慎二(法大) 1回戦 ○[Tフォール、1:32=10-0]飯島大樹(立大) |
(撮影=山内猛) インカレV逸の悔しさを晴らして優勝の前田祐也(拓大)
前田は「勝ててホッとしたけど、内容がよくなかった。練習でやってきたことができなかった。試合になると緊張して自分の動きができない。帰ってからすぐに練習するとともに、試合経験を積んで、ふだんの力を試合で出せるようにしたい」と、喜びと反省の入り混じった第一声。表情は喜びの方がわずかに上回っていたようだが…。
インカレの準決勝は、国士舘大のルーキー、奥井眞生の首投げにフォール負けを喫してしまう不覚だった。「すごく悔しかった。焦って自分の動きでないレスリングをしてしまって、かかってしまった」とのことで、この1ヶ月間はこの悔しさをばねに練習してきた。一方で、「気持ちの切り替えも大切」と、負けを引きずることなく、この大会での勝利を目指してきた。
その屈辱を乗り越えての優勝だったが、手放しの喜びでないのは、奥井へのリベンジを達成しての優勝ではないからかもしれない。奥井は2020年ターゲット選手の海外合宿(韓国・仁川)へ参加しており、この大会はエントリーしていない。
「勝ち逃げされたみたいですね…」。奥井の専門はフリースタイルで、次にグレコローマンに出てくる大会は不明。出場するとしても、74kg級の選手なので80kg級でない可能性もある。
それでも、「やっぱり闘いたい。リベンジして優勝したい」と、奥井に強烈なラブコール。同時に「もう学生には負けたくない。(4年生となる)来年も学生の大会は必ず勝ちます」と、気合を入れた。