※本記事は日本レスリング協会に掲載されていたものです。
2010年大会でアジア大会3連覇を達成した吉田沙保里(ALSOK)=撮影・保高幸子
日本のあらゆる競技を通じて、女子個人で3連覇を達成している選手には、1958年東京大会から66年バンコク大会の水泳・女子100メートル背泳ぎで優勝した田中聡子がいて、吉田は女子2人目の3連覇達成選手(日本男子では、陸上ハンマー投げの室伏重信が1970年バンコク大会から1986年ソウル大会まで5連覇を達成しており、吉田が今回勝っても日本選手最高とはならない)。
日本レスリング界でアジア大会3連覇を果たしたのは、1954年マニラ大会から62年ジャカルタ大会のフリースタイル・ウエルター級で優勝した兼子隆がいる。今回4連覇を達成すれば、ともに史上初の快挙となる。
しかし、外国のレスリング界に広げると、今大会の第1日に4連覇に挑む選手がおり、1日違いで「史上初」を逃す可能性がある。男子フリースタイル57kg級に出場するディルショド・マンスロフ(ウズベキスタン=30歳)で、吉田と同じく2002年釜山大会(韓国)、2006年ドーハ大会(カタール)、2010年広州大会(中国)と優勝を重ねている。 吉田とともにアジア大会4連覇を目指すディルショド・マンスロフ(ウズベキスタン)=2010年アジア大会、撮影・保高幸子
ロンドン・オリンピックのあと1年以上休養し、今年4月のアジア選手権61kg級に出場して10位。5月のアリ・アリエフ国際大会57kg級(ロシア)でも上位入賞ならなかったが、7月のクナエフ国際大会同級(カザフスタン)では2位となり、徐々に調子を上げている。
アジア大会は最高に縁起のいい大会だけに、レスリング初日に快挙が生まれることもありうる。
《アジア大会・大会日程》
9月27日(土) 男子フリースタイル57・70kg級/女子48・63kg級
28日(日) 男子フリースタイル65・97kg級/女子55・75kg級
29日(月) 男子フリースタイル61・74・86・125kg級
30日(火) 男子グレコローマン59・71・80・98kg級
10月1日(水) 男子グレコローマン66・75・85・130kg級