2014.09.13

清水博之(自衛隊)が5位入賞、女子は19度目の団体優勝…世界選手権第5日

※本記事は日本レスリング協会に掲載されていたものです。

 【タシュケント(ウズベキスタン)、撮影=保高幸子】世界選手権第5日は9月12日、ウズベキスタン・タシュケントで女子1階級と男子グレコローマン2階級が行われ、男子グレコローマン75kg級の清水博之(自衛隊)が5位に入賞した。

 清水は初戦の2回戦からトルコとモルドバ選手に連勝。4回戦で2012年ゴールデンGP決勝大会74kg級優勝のドミトリ・ピシュコフ(ウクライナ)を5-5のビッグポイント差で下した。しかし準決勝で2012年ロンドン・オリンピック10位のネベン・ズガイ(クロアチア)に0-2で惜敗。3位決定戦でもパンアメリカン選手権優勝のアンドルー・ビセク(米国)に0-8のテクニカルフォールで敗れ、メダルに手が届かなかった。

 同85kg級の天野雅之(中大職)は初戦の2回戦でベネズエラ選手を破ったあと、3回戦で欧州選手権3位のダミアン・ヤニコウスキ(ポーランド)にテクニカルフォール勝ち。しかし4回戦でロンドン・オリンピック84kg級5位のメロニン・ヌモンビ(フランス)に0-2で黒星。敗者復活戦へ回ることができて上位進出をかけたが、クリストファー・ヨハンソン(スウェーデン)に4-6で敗れた。順位は8位。

 女子63kg級の渡利璃穏(アイシン・エィ・ダブリュ)は、初戦で昨年2位の元59kg級世界チャンピオン、バチェチェグ・ソロンゾンボルド(モンゴル)に敗れ、ソロンゾンボルドが次の試合で負けたため、敗者復活戦へ回れなかった。

 女子はこの日で全階級が終了。日本は4階級を制して国別対抗得点で55点をマーク。2位のロシア(48点)に7点差をつけて2年連続19度目の優勝を遂げた。3位は41点の米国。

 各選手の成績は下記の通り。


 ◎女子

 【63kg級】渡利璃穏(アイシン・エィ・ダブリュ)    18位=25選手出場

1回戦 ●[フォール、5:47=4-10]Battsetseg Soronzonbold(モンゴル)
 《試合経過》第 1ピリオド、渡利は回り込まれて2点を失ったが、終了間際にタックルを決めて2-2へ。第2ピリオドの中盤もタックルを決めて4-2としたが、終盤、バッ クに回られ後方に転がされて痛恨の4失点。勝負をかけたタックルは、見事なタックル返しを受けてしまい、フォールされた。


 ◎男子グレコローマン

 【75kg級】清水博之(自衛隊)    5位=39選手出場

3決戦 ●[Tフォール、2:35=0-8]Andrew Thomas Bisek(米国)
 《試合経過》第1ピリオド、清水が相手に警告を与え、スタンドを選択。逆に警告を取られ、グラウンドの防御。横崩しでニアフォールを奪われあれたあと、ローリング、さらにバック投げで4点を取られ、一気に0-8とされてしまった。

準決勝 ●[0-2]Neven Zugaj(クロアチア)
 《試合経過》第1ピリオド、差し合い、押し合いの中で清水がバランスを崩して2失点。警告も取られたが、グラウンドの防御を耐える。第2ピリオドは一進一退の末、お互いにポイントがなく0-2で終了。

4回戦 ○[5B-5]Dmytro Pyshkov(ウクライナ)
 《試合経過》第1ピリオドの開始早々、清水は一本背負いで1-0。2分すぎにバックを取られ、ローリングで回されて1-4。第2ピリオドの前半、脇を差した清水は腰投げ気味に投げ、当初の判定1点。チャレンジの結果、一気にニアフォールの体勢へ持っていっており、4点。

3回戦 ○[4-1]Igor Besleaga(モルドバ)
 《試合経過》第1ピリオド、一度ずつ警告を与えたが、ともに決まらず0-0。第2ピリオド、清水は2度目の警告を与えて1-0としたが、中盤に場外に出されて1-1。5分すぎに清水がバックを取ってローリングで回し、4-1として振り切った。

2回戦 ○[4-2]Seref Tufenk(トルコ)
 《試合経過》第 1ピリオド、警告を受けてパーテールポジションをしいられた清水。立ち上がったものの、外へ出されて0-1。第2ピリオド、相手に警告を与えたがスタンド を選択。中盤に2度目の警告を与えて1-1。今度はグラウンドを選択したがフライングを取られて1失点。しかしテークダウンでバックを取り、ローリングで 回して4-2と逆転。

1回戦  BYE


 【85kg級】天野雅之(中大職)    8位=36選手出場

敗復戦 ●[4-6]Kristofer Alf Ragnar Johansson(スウェーデン)
 《試合経過》第1ピリオド、天野は組み合ってすぐにそり投げ気味に投げて4点を先行。終盤、バックを取られて4-2。第2ピリオド開始早々、一本背負いを受けてしまい4-6。2点差を必死に追ったが、ポイントにつながらなかった。

4回戦 ●[0-2]Melonin Noumonvi(フランス)
 《試合経過》天野は第1ピリオドに警告を取られ、ローリングで2失点。第2ピリオド、相手に警告を与えてパーテールポジションで攻めたが決まらず。そのあと、ともにポイントを取れなかった。

3回戦 ○[Tフォール、0:42=8-0]Damian Janikowski(ポーランド)
 《試合経過》天野の速攻がさえた。スタンドでバックへ回り、バック投げで4点。すぐにローリング2回転で8点差をつけた。

2回戦 ○[3-1]Alexander Jose Brazon(ベネズエラ)
 《試合経過》第1ピリオド、天野が相手に警告を与え、ローリングで2点。第2ピリオドの警告からのパーテールポジションは、相手のフライングで天野に1点。5分20秒に2度目の警告を取られて1点を失ったが、3-1で逃げ切った。

1回戦  BYE