2014.09.11

【世界選手権第3日・特集】環太平洋大で鍛えたチェレンチメド・スヘー(モンゴル)が60kg級で世界一へ

※本記事は日本レスリング協会に掲載されていたものです。

 世界選手権の女子60kg級は、昨年1年間、環太平洋大に留学していたチェレンチメド・スヘー(モンゴル)が優勝。モンゴル女子から、2010年59kg級のバトチェチェグ・ソロンゾンボルド以来の世界チャンピオンに輝いた。

 環太平洋大に在籍中の昨年は、8月の世界ジュニア選手権59kg級を制し、10月の全日本女子オープン選手権で伊藤友莉香(自衛隊)を破って優勝するなどの結果を残した。家庭の事情で、1年限りでモンゴルへ帰国したが、今年は1月のヤリギン国際大会(ロシア)58kg級2位、4月のアジア選手権60kg級3位、9月のポーランド・オープン60kg級優勝と、シニアの国際舞台で勝つ実力を見せていた。

 スヘーは日本語で「環太平洋大の嘉戸(洋)先生、ありがとうございます。女子レスリングチームの皆さん、ありがとうございます。ベストフレンドのサチ・カタギリ、ありがとうございます」と、日本でお世話になった人たちへのメッセージを口にした。

 モンゴル協会の朝青龍会長は「去年もジュニアの世界チャンピオンになり、今年シニアで優勝と力を伸ばしてくれた。環太平洋大で教えてくれた人たちのおかげと思う。まだ19歳。夢を持って頑張ってほしい」と思う。

 昨年なるからの飛躍については「レスリングに対して愛がある。相手に勝ちたい、という気持ちが強い。1点差や2点差でもいいから勝つという姿勢ではなく、攻めて、攻めて勝つという姿勢があるからだ」と話した。

 非オリンピック階級のため、いずれ63kg級に上げることになるが、「まだ19歳だから、必ず乗り越えてくれると思う」と期待した。

19歳で世界一に輝いたチェレンチメド・スヘー(モンゴル=左から2人目)

2回戦で坂上嘉津季(至学館大)を撃破