※本記事は日本レスリング協会に掲載されていたものです。
(文・撮影=保高幸子) 日本代表の先陣を切って決戦の地へ向かった男子フリースタイル・チーム
和田貴広・男子フリースタイル強化委員長(国士舘大教)は「技術面で必要なことはやりました。このルール下で、1日で(決勝まで)闘うための体力もつくよう強化してきた。みなそれぞれに仕上がっています。切れがある。いよいよとなって志気も上がり、数日前からみな興奮しているようです。実力を出し切ることが大切です。ぶつかってこられても、ぶつかり返す気力で闘えるように、全力を出させたいと思います」と、若いチームがそれぞれの実力を発揮するよう期待している。
初出場で今回のチームで最年少となる65kg級の高谷大地(19歳=拓大)は「マットで輝きたいですね」と、いよいよ始まる世界選手権への期待を口にした。74kg級の兄・惣亮(ALSOK)は国内大会では弟のセコンドにつきアドバイスを送っているが、今大会は同じ日に試合をするため、それはかなわなそう。「少し不安はありますが、どの試合も不安はある。何もできず終わるのはなし。自分の中で成果をあげたいです」と話す。 強化委員長としての初の世界選手権へ臨む和田貴広監督
合宿最終日となった前日は午前の練習で終わったが、57kg級の高橋侑希(山梨学院大)は午後も自主練習を行なっていた。「今日が移動日で練習できないですし、初めての世界選手権、悔いのないよう闘いたいと思ったら、いてもたってもいられませんでした。夢だった世界選手権なので、うれしいです。試合が楽しみで待ち切れません」と、不安材料ゼロで世界に挑む。
今大会は若手選手の強化の一環として、2020年ターゲットエイジ育成・強化プロジェクト「ジュニア競技者の育成・強化」のメンバー(選手3スタイル23人、コーチ3人)も派遣される。フリースタイルの選手8人と小幡邦彦コーチ(山梨学院大教)も同じ便で出発し、現地で強化に励む。
このあと、女子が5日、男子グレコローマンが8日に同じ経路でタシュケントへ入る。