2014.08.30

金メダル2個のユース・オリンピック選手団が帰国

※本記事は日本レスリング協会に掲載されていたものです。

(文・撮影=保高幸子)

 中国・南京で行われた第2回ユース・オリンピックの日本選手団が8月29日、上海経由成田空港着の日本航空で帰国。2選手が出場して2つの金メダルを獲得したレスリング・チームの向田真優(JOCエリートアカデミー/東京・安部学院高)、山崎弥十朗(埼玉・埼玉栄高)と吉村祥子監督(エステティックTBC/JOCエリートアカデミー・コーチ)の3人も、多くのマスコミが迎える中、帰国した。

 レスリング・チームは4年前の第1回大会(シンガポール)でも金メダル2個を獲得。前回に続いて引率した吉村監督は「今回も絶対に金を獲らせてあげたかった。2人とも実力を出し切って金メダルを獲得でき、うれしいしホッとしています」と安堵の表情を浮かべた。

 吉村監督と向田は所属での練習の延長だが、山崎とは初の“タッグチーム”。対戦する可能性のある7選手のビデオを一緒に見て研究し、試合に臨んだ。解散式では「2人とも世界カデット選手権出場の経験があけど、今回は(ユース)オリンピック。違った経験だった。オリンピックへの夢もふくらんだと思う」と総括。

 レスリングは大会の終盤にあり、「競技が終わってリラックスしていく他競技の選手に囲まれながらも、緊張感を切らさず試合に臨め、自分の力を出し切れた。2020東京オリンピックへ全力で頑張ってほしい」と激励した。


 ■女子52kg級優勝・向田真優「3回戦まで自分の動きができ、決勝前のアップでも足が動いていたのに、決勝のマットに上がった時から勝ちたい気持ちと焦りが出てしまった。卓球を見に行った時、世界選手権とは違う会場の雰囲気を感じました。日本からの応援も多く、少し緊張してしまった。反省点がはっきりした。メンタル面を強くしたい。12月の天皇杯(全日本選手権)は、決勝で吉田(沙保里)選手と闘えるよう基本に戻って練習をこなします」

 ■男子フリースタイル76kg級優勝・山崎弥十朗「レスリングをやるきっかけを作ってくれ、続けさせてくれ、伸び伸びとやらせてくれる両親に感謝しています。世界カデット選手権の時の方が強い選手が多かったですし、あまり緊張しませんでした。いつも通りやれば大丈夫だという気持ちで闘いました。今後は高校のタイトルをしっかり取り、大学で経験を積み、2020年の東京オリンピックで丸くてキラリと光るものを取れたらいいなと思います」