※本記事は日本レスリング協会に掲載されていたものです。
アジア2位の実力を持つ59kg級・太田忍(日体大)
2014年の文部科学大臣杯全日本学生選手権は、8月26日(火)~29日(金)、岐阜・岐阜市の岐阜メモリアルセンターで行われる。今年1月に階級区分が変更されたことに伴い、シードなしで抽選が行われ、初戦から強豪が激突したり、同じブロックに強豪が集まった階級も出てきた。
各スタイルの見どころを探った。《男子フリースタイル》 / 《女子》=26日にアップ予定
(注)選手の実績のうち、全日本大学選手権、全日本大学グレコローマン選手権、国体、全日本選手権、西日本学生選手権、秋季新人選手権は、すべて昨年の大会。春季・秋季新人選手権は、すべて東日本学生の新人選手権。
《大会日程》
8月26日(火) 開会式、男子フリースタイル
27日(水) 男子フリースタイル、表彰式
28日(木) 男子グレコローマン
29日(金) 男子グレコローマン、女子、表彰式・閉会式
男子グレコローマン組み合わせ | 59kg | 66kg | 71kg | 75kg | 80kg | 85kg | 98kg | 130kg |
◎男子グレコローマン
【59kg級】
日体大勢の争い。その中で、昨年60kg級優勝の松澤力也(日体大)と、全日本大学グレコローマン選手権&国体の60kg級を制した太田忍(日体大)が双璧か。松澤は1月のデーブ・シュルツ国際大会(米国)で3位入賞、7月の世界学生選手権(ハンガリー)5位入賞と力をつけているが、太田も4月のアジア選手権(カザフスタン)で2位に入賞と、国際大会で通じる実力をつけている。ともに勝ち上がれば準決勝で対戦。
スーパールーキーとして入学し、JOC杯ジュニア60kg級と春季新人選手権を制した文田健一郎(日体大)は、両者と反対ブロックで、組みわせ的には有利な位置にいる。1年生王者が生まれるか。
下山田培(日体大=昨年の春季新人選手権60kg級優勝)、竹下雄貴(日体大=昨年の秋季新人選手権55kg級優勝)、村上椋(日体大=昨年のアジア・ジュニア選手権60kg級優勝)らが優勝戦線に加わるか。
他大学では、昨年55kg級2位の北村侑磨(専大)がどこまで食い込めるか。
【66kg級】
昨年2位の中村尚弥(日体大)が一歩リードしている状態。7月の世界学生選手権71kg級で3位入賞を果たしており、昇り調子で優勝を勝ち取ることができるか。
全日本大学グレコローマン選手権60kg級2位の雨宮隆二(山梨学院大)、その雨宮をJOC杯ジュニアで破って優勝した高橋昭五(日体大)、全日本選手権3位の長崎宏樹(山梨学院大)らが中村の優勝を阻止できるか。
瀧康真(関大=全日本大学グレコローマン選手権2位)、亀井駿斗(青山学院大=同3位)、魚住彰吾(専大=秋季新人選手権優勝)らが上位へ食い込めるか。
【71kg級】
全日本大学グレコローマン選手権66kg級優勝の中井堅太(早大)と、4月のJOC杯ジュニア74kg級を制した屋比久翔平(日体大)の争いか。ともに勝ち上がれば準々決勝で対戦する。
永井凌太(拓大=昨年74kg級3位)、濱口祐志(九州共立大=全日本選抜選手権4位)が両者の決勝進出を阻止するか。
反対側のブロックからは、湯田敬太(拓大=秋季新人選手権3位)が決勝へ出てくるか。
【75kg級】
昨年の全日本大学グレコローマン選手権74kg級を制した阪部創(神奈川大)が優勝候補の筆頭となろう。今夏は全日本チームのロシア遠征にも参加しており、実力をアップさせている可能性が高い。
春季新人選手権優勝の武田光司(専大)が順調に勝ち上がれば、準々決勝で阪部に挑むことになる。殊勲なるか。
反対側のブロックでは、昨年74kg級2位の椿和浩(九州共立大)と、6月のアジア・ジュニア選手権5位の花山尚生(福岡大)の西日本勢が決勝進出を争うか。春季新人選手権71kg級2位の宇野寿倫(日体大)が西日本勢を退けて決勝へ進めるか。
【80kg級】
JOC杯ジュニア84kg級を制し、世界学生選手権に出場した前田祐也(拓大)に、昨秋、国体少年グレコローマンで3連覇を果たしたルーキーの奥井眞生(国士舘大)が挑む。国体少年V3の実力が大学で通じるか。ともに勝ち上がれば準決勝で対戦する。
反対側のブロックからは、春季新人選手権優勝の東桂佑(神奈川大)が勝ち上がってくるか。
【85kg級】
全日本大学グレコローマン選手権84kg級2位の星翔也(日体大)が、6月の全日本選選抜選手権でも4位に躍進しており、一歩リードか。昨年の新人選手権フリースタイル2階級王者の村山貴祐(大東大)が初戦で挑む。村山はグレコローマンでも秋季新人選手権74kg級で3位に入っている。
同じブロックには、昨年84kg級3位の与那覇竜太(専大)もいる。秋季新人選手権96kg級で優勝しており、グレコローマンでも実績を持っている。決勝へ進むのはだれか。
反対側のブロックは、春季新人選手権優勝の服部弘慶(拓大)に決勝進出のチャンスが大きい。
【98kg級】
国士舘大勢が優勝を争うか。昨年96kg級3位の志喜屋正明(国士舘大)、JOC杯ジュニア96kg級と春季新人選手権を制した宮國雄大(国士舘大)、JOC杯2位の近藤千加良(国士舘大)とコマがそろっている。
JOC杯3位の奈良勇太(日体大)と上原浩義(日本文理大)、春季新人選手権2位の黒木柾統(東洋大)らが国士舘大の上位独占を阻止できるか。
【130kg級】
昨年1年生王者に輝いた園田新(拓大)が世界選手権へ向けての調整で不参加のため、昨年の全日本王者で全日本大学グレコローマン選手権優勝の前川勝利(早大)が大きくリード。フリースタイルでずば抜けた強さのオレッグ・ボルチン(山梨学院大)がどう闘うか。全日本大学グレコローマン選手権は3位に入賞している。
昨年3位の瀬川翔太(中京学院大)、全日本大学グレコローマン選手権2位の津田大健(中京学院大)の中京学院大勢が優勝争いにからむか。