2014.07.01

ロンドン銅メダリスト、湯元進一(自衛隊)が7・5全日本社会人選手権(埼玉・和光市)で復帰

※本記事は日本レスリング協会に掲載されていたものです。

湯元進一

 7月5日(土)~6日(日)に埼玉・和光市総合体育館メーンアリーナで行われる全日本社会人選手権の個人戦・男子フリースタイル57kg級に、2012年ロンドン・オリンピックの男子フリースタイル55kg級銅メダリストの湯元進一(29=自衛隊)がエントリー。オリンピック以来、約1年11ヶ月ぶりに実戦のマットに戻ることになった(同級は5日に実施)。

 湯元は「全日本選手権の出場資格(慣例では3位以内)を取るための出場だが、優勝を目指す。きっちりと仕上がっている。不安より、楽しみの気持ちの方が強い」と気合十分。この大会での優勝をステップに、全日本トップレベルへの復帰を目指す。

 同選手はオリンピックのあと選手活動を休養。昨年3月からは自衛隊員としての将来のため幹部候補生学校に入校し、マットを離れていたが、今年1月には体育学校レスリング班に戻り、復帰へ向けて調整を続けてきた。

先月14~15日の明治杯全日本選抜選手権に強化委員会の推薦をもらって出場することも予想されたが、「中途半端な状態で出たくなかった。若手選手に負けたら、自信をつけられてしまう。技術、体力とも戻って、万全の状態になってから出場したい」として見送り、今回の全日本社会人選手権を経て、12月の天皇杯全日本選手権を目指すこととなった。

  約20年の選手生活で2年近くも試合をやらなかったことは初めて。ブランクの影響が懸念されるが、大舞台を何度も経験した選手だけに、「緊張や怖さはない」ときっぱり。たまっていたエネルギーを爆発させたい意向で、「いい試合をして、高橋君(全日本選抜選手権王者=山梨学院大)に存在を見せたい」と言う。

 一方、ロンドン・オリンピックを目指して勝ったり負けたりを繰り返してきた稲葉泰弘(警視庁)が、全日本選手権で森下史崇(現ぼてぢゅう&Bum's)に、全日本選抜選手権で高橋に負けたことは、穏やかではいられないことも事実。若手の成長を感じることだが、「自分が頑張れば稲葉選手も頑張れると思う。全日本選手権は稲葉選手と決勝を争うつもりでやる」と、昭和生まれ世代の意地を見せるつもりだ。

《全日本社会人選手権・大会要項》