※本記事は日本レスリング協会に掲載されていたものです。
三田会・大津信行会長のあいさつ
慶大レスリング部は、1931年に早大にレスリング部ができた3年後に明大とともに創部。その後、関東学生リーグ戦の優勝こそないものの、2位となることも多く、学生レスリングの黎明期を支えた。
個人では全日本王者や全日本学生王者を輩出。1952年ヘルシンキ・オリンピックでは、フリースタイル・フライ級で北野祐秀が銀メダルを獲得し、世界選手権でも北野、島村保行、八田正朗の3選手がメダルを取っている。
祝賀会では、三田会(OB会)の大津信行会長が「戦後のオリンッピックで初めて金メダルを取ったのは石井庄八さんですが、表彰式はフライ級の方が早かった。つまり、日本のレスリング界で最初に表彰台に上ったのは慶大の選手です。80周年を迎えられたことに感謝し、未来へつなげたい」とあいさつ。
来賓として出席した日本協会の下田正二郎副会長は「戦前、戦後の学生界を引っ張ったのは慶大で、その功績は後世に語り継がれている。偉大な先輩に敬意を表し、感謝申し上げます。さらなる発展を期待します」と祝った。
祝辞を述べる日本協会・下田正二郎副会長
学生レスリング界の基礎をつくった慶大は、文武両道を掲げているため入学が難しく、選手が集まらずに一時は廃部寸前に追い込まれたこともあった。1992年に新道場を完成させて伝統復活を目指し、現在では慶應高校出身の選手を中心に大学で29選手、高校で10選手が在籍。警視庁のコーチが指導するなど強化に力を入れ、東日本学生リーグ戦の一部復帰を目指している。
日体大のレスリング部がスタートするにあたり、力を貸したのが慶大だった。創部に尽力した宮脇清自さん(故人)は生前、「いろんな大学に出げいこへ行ったが、弱い私たちを一番あたたかく迎え入れてくれたのが慶大だった」と述懐しており、約2ヶ月間、慶大の道場に通ってレスリングの基礎を身につけたという。
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![]() 最後はチアガールも登場し「陸の王者」の合唱 |