2014.06.08

【全国中学生選手権・特集】40回記念大会を地元の重鎮やオリンピック金メダリストが祝福、韓国からも来賓

※本記事は日本レスリング協会に掲載されていたものです。

(文・撮影=増渕由気子)

 第40回を迎えた沼尻直杯全国中学生選手権。昨年はオリンピック除外問題に揺れた最中で、全国中学生連盟の沼尻久会長の開会式でのあいさつは存続を切望する内容だったが、今年は胸を張って2020年東京オリンピックに向けて盛り上げていく旨のあいさつ。「(日本協会の)福田富昭会長は金メダル10個を掲げている。その目標の中には、君たち(中学生)が入っているんです」と、東京オリンピックへのモチベーションを与えていた。

 今回は「第40回記念大会」と銘打ち、開会式には茨城県の橋本昌知事、水戸市の高橋靖市長ら豪華メンバーが登壇。茨城県は5年後の2019年に国体が予定され、同体育館を新しい体育館に建て直して行われることが決定している。高橋市長は「レスリング競技は、この水戸市で行われます。2019年の国体、翌年には東京オリンピックと、みなさんが活躍するステージが用意されている」と、茨城国体とオリンピックでレスリングの相乗効果の盛り上げを期待した。

 茨城県と親交がある韓国からは、アジア・レスリング連盟副会長で、韓国の釜山廣域市レスリング協会名誉会長の梁勇治氏が記念大会を祝うために来日。沼尻会長が「沼尻直・前会長から45年のつき合いで、兄弟のような間柄。梁氏が日韓のかけ橋になった」と話し、毎年のように中学生の選抜メンバーが日韓交流を行っている原点と振り返った。

 茨城県の重鎮に加えて、1999年に行われた初の女子の部で57kg級のチャンピオンとなり、その後、オリンピック3連覇の偉業を成し遂げた伊調馨選手(ALSOK)も登壇。「来週、私も試合があります。みなさんと一緒です。いつも、練習している攻めるレスリングをぜひやってください。やればやれる、と思います。応援しています」とエールを送った。


橋本昌・茨城県知事のあいさつ

多くの重鎮が祝福した大会