2014.06.07

【6・14~15明治杯全日本選抜選手権・展望(12)】男子フリースタイル65kg級…三度目の激突あるか、石田智嗣(警視庁)-井上貴尋(東京・自由ヶ丘学園高教)

※本記事は日本レスリング協会に掲載されていたものです。

男子グレコローマン 59kg級 66kg級 71kg級 75kg級 80kg級 85kg級 98kg級 130kg級
男子フリースタイル 57kg級 61kg級 65kg級 70kg級 74kg級 86kg級 97kg級 125kg級
 女    子  48kg級 53kg級 55kg級 58kg級 60kg級 63kg級 69kg級 75kg級

《大会要項》

■6月14日(土):
男子フリースタイル 61・70・86・97・125kg級 / 男子グレコローマン 59・71・80・98kg級 / 女子 55・60・63・69・75kg級

■6月15日(日):
男子フリースタイル 57・65kg級・74kg級 / 男子グレコローマン 66・75・85・130kg級 / 女子 48・53・58kg級

 《男子・日本代表選考方法》
 基本的に1位選手を世界選手権とアジア大会に派遣する。実力伯仲の階級は、1位の選手をアジ ア大会、2位の選手を世界選手権などに分けて派遣する。全日本選手権で優勝した選手が今大会も優勝した場合は、その選手が1位で、今大会の2位選手が2 位。今大会の優勝者と全日本選手権の優勝者によるプレーオフが行われた階級は、勝者が1位、敗者が2位。
 (同階級に2人の全日本選手権優勝者が出場し、別の選手が今大会で優勝した場合は、全日本王者同士が対戦し、勝者と今大会の優勝者とがプレーオフを行う)

 【男子フリースタイル65kg級展望】

三たび決勝で顔を合わせるか、石田智嗣(左=警視庁)と井上貴尋(東京・自由ヶ丘学園高教)

全日本選手権66kg級王者の石田智嗣(警視庁)と、昨年の世界選手権66kg級代表の井上貴尋(東京・自由ヶ丘学園高教)の争いに、負傷で戦列を離れていた世界選手権60kg級代表の前田翔吾(クリナップ)、3月のワールドカップ(米国)で5戦全勝をマークした昨年60kg級優勝の高谷大地(拓大)、世界ジュニア選手権2位の実績を持つ国体66kg級王者の田中幸太郎(阪神酒販)が加わり、フリースタイルで最もハイレベルな大激戦階級と言える。

 2012年全日本王者の石田は、昨年の大会で井上に決勝、プレーオフと連敗して世界選手権の代表を逃した。昨年の全日本選手権決勝では4-1でリベンジ。今回も勝って初の世界選手権キップを手にしたいところ。井上は全日本選手権の初戦で高谷を破っており、その力をどの程度維持できているか。

 60kg級で実績十分の前田は、負傷のブランクのほか、65kg級への階級アップという壁もあり、今回どこまでやれるかは未知数。非オリンピック階級の61kg級を捨てて一気に65kg級へ照準を定めた覚悟が花開くか。

 高谷は2月にイラン~トルコ遠征に抜擢されて大会出場と合宿の経験を積み、ワールドカップで最高の実力を発揮した。この経験と自信を結果につなげられるか。

 田中は井上に相性が悪く、この壁を乗り越えねば優勝は手にできない。全日本選手権では高谷に不覚を喫するなど精彩を欠いたが、3月のモンゴル・オープンで3位入賞を果たすなど、復活へかけている。

 昨年の世界カデット選手権63kg級2位で、今年4月のJOC杯ジュニアで大学生を撃破しつつ2位に進出した藤波勇飛(三重・いなべ総合学園高)がどこまでやるか。


■石田智嗣の主な日本選手との対戦成績

2013年 12月 全日本選手権 石田智嗣 9-6 井上貴尋
6月 世界選手権代表決定プレーオフ 石田智嗣 1-4 井上貴尋
全日本選抜選手権 石田智嗣 2-3 井上貴尋
2012年 12月 全日本選手権 石田智嗣 2-0(3-0=2:05,3-0) 井上貴尋
10月 国民体育大会 石田智嗣 2-0(1-0,2-0) 田中幸太郎
6月 全日本選抜選手権 石田智嗣 1-2(1-0,0-1=2:02,0-1=2:03) 田中幸太郎

 【エントリー選手】

石田智嗣(いしだ・ともつぐ=警視庁)
 1989年5月24日生まれ、25歳。三重県出身。京都・立命館宇治高~早大卒。全日本選手権66kg級優勝。168cm。

井上貴尋(いのうえ・たかひろ=東京・自由ヶ丘学園高教)
 1990年8月29日生まれ、23歳。兵庫県出身。兵庫・育英高~日体大卒。全日本選手権66kg級2位。172cm。

高谷大地(たかたに・だいち=拓大)
 1994年11月22日生まれ、19歳。京都府出身。京都・網野高卒。全日本選手権66kg級3位。168cm。

前田翔吾(まえだ・しょうご=クリナップ)
 1987年5月23日生まれ、27歳。愛知県出身。愛知・星城高~日体大卒。世界選手権60kg級代表。170cm。

田中幸太郎(たなか・こうたろう=阪神酒販)
 1990年9月12日生まれ、23歳。京都府出身。京都・京都八幡高~早大卒。全日本選手権66kg級5位。171cm。

竹本裕哉(たけもと・ひろや=日体大)
 1993年7月22日生まれ、20歳。三重県出身。三重・四日市四郷高卒。東日本春季新人選手権66kg級優勝。173cm。

栗森幸次郎(くりもり・こうじろう=三恵海運)
 1991年11月23日生まれ、22歳。秋田県出身。秋田・秋田商高~日体大卒。国体66kg級5位。170cm。

菅原翔太(すがわら・しょうた=福岡大)
 1994年11月24日生まれ、19歳。福岡県出身。福岡・三井高卒。西日本新人選手権60kg級優勝。170cm。

五位塚優(ごいつか・すぐる=山梨県協会)
 1986年12月3日生まれ、27歳。山梨県出身。埼玉・埼玉栄高~大東大卒。全日本選抜選手権66kg級5位。168cm。

藤波勇飛(ふじなみ・ゆうひ=三重県・いなべ総合学園高)
 1996年5月27日生まれ、18歳。三重県出身。全国高校選抜大会66kg級優勝。173cm。