※本記事は日本レスリング協会に掲載されていたものです。
今年のアジア選手権は4月23日(水)~27日(日)、カザフスタンの首都アスタナで行われる。9月には韓国・仁川でアジア大会を控えている関係で、全体的には若手の起用が多いようだが、2012年ロンドン・オリンピックの代表の名前も随所に見られ、簡単にはメダルを手にできそうにもない。
伝わっているエントリー情報をもとに、各スタイルごとに見どころをさぐった。
4月23日(水) 男子フリースタイル57・65・86・125kg級 / 女子58kg級
24日(木) 男子フリースタイル61・70・74・97kg級 / 女子48kg級
25日(金) 女子53・55・60・63・69kg級
26日(土) 女子75kg級 / 男子グレコローマン59・71・85kg級
27日(日) 男子グレコローマン66・75・80・98・130kg級
《男子フリースタイル日本選手団》
【監督】和田貴広(国士舘大教)
【コーチ】松永共広(日本協会専任コーチ)、鈴木豊(自衛隊)
【選手】
▼57kg級 森下史崇(日体大)
▼61kg級 高塚紀行(自衛隊)
▼65kg級 石田智嗣(警視庁)
▼70kg級 保坂 健(早 大)
▼74kg級 山中良一(日体大助手)
▼86kg級 松本篤史(ALSOK)
▼97kg級 中井伸一(東計電算)
▼125kg級 荒木田進謙(警視庁)
◎男子フリースタイル見どころ
昨年に続いてアジア選手権へ挑む57kg級の森下史崇(ぼてぢゅう)
地元のカザフスタンから昨年の世界選手権55kg級5位で、今年1月のタクティカップ2位のラスール・カリエフが出場。ウズベキスタンも昨年の世界選手権代表。昨年5位で、今年4月の国際レスリング連盟(FILA)ランキングで4位の森下史崇(ぼてぢゅう)がどこまで闘えるか。
【61kg級】
ロンドン・オリンピック55kg級5位で、2月のタクティカップ(イラン)優勝のダウレット・ニヤズベコフ(カザフスタン)が優勝候補の筆頭か。韓国、ウズベキスタンもロンドン・オリンピックの代表選手。ウズベキスタンは55kg級で世界王者に輝いたことのあるベテランのディルショド・マンスロフだ。タクティカップで3位に入賞した高塚紀行(自衛隊)にも上位入賞の期待がかかる。
【65kg級】
2月のタクティカップ(イラン)優勝のナシリ・メイサム・アボルファジ(イラン)に、ロンドン・オリンピック60kg級3位のダット・ヨゲシャワー(イラン)らが挑む。ウズべキスタン、タジギスタン、カザフスタンもオリンピック代表選手。昨年66kg級3位の石田智嗣(警視庁)に連続メダル獲得の期待がかかる。
【70kg級】
2月のタクティカップ(イラン)優勝のモスタファ・ホセインカニ(イラン)が優勝候補か。ロンドン・オリンピック66kg級2位のスシル・クマール(インド)が出場すれば対抗か。プレーオフの末に出場権を勝ち取った保坂健(早大)が勢いを持ち込めるか。
【74kg級】
ロンドン・オリンピック66kg級3位のアクズレク・タナタロフ(カザフスタン)、2月のタクティカップ優勝のアリレザ・アフザリパエマミ(イラン)、昨年2位のチャン・チョンギャオ(中国)らの争いか。国際大会の大舞台は初となる山中良一(日体大助手)に思い切りのいい闘いが期待される。
【86kg級】
イランは昨年の世界選手権84kg級3位のエフサン・ラシュガリか、今年2月のタクティカップ優勝のゴラムレザ・モスタファジョーカーのどちらが出てくるか。どちらでも優勝候補だろう。昨年84kg級優勝のウミジョン・イズマノフ(ウズベキスタン)らが優勝争いにからんでくるか。この冬、ロシアと米国への遠征で鍛えた松本篤史(ALSOK)がどこまで上位に食い込めるか。
【97kg級】
2月のタクティカップ優勝のハメド・タエイザリンカマ(イラン)、昨年2位のルスタム・イスカンダリ(タジギスタン)らの争いか。中国、韓国も昨年の世界選手権代表。全日本3位から抜てきされた中井伸一(東計電算)の思い切りのいいファイトが期待される。
【125kg級】
イランは2012年ロンドン・オリンピック120kg級3位のネマト・ダセムか、タクティカップ優勝のコダビルディ・ハジバスマンか。ロンドン・オリンピック96kg級5位のクルバン・クルバノフ(ウズベキスタン)あたりが対効か。この冬、3ヶ国への遠征で鍛えた荒木田進謙(警視庁)の闘いが期待される。