※本記事は日本レスリング協会に掲載されていたものです。
(文・撮影=増渕由気子)
カザフスタンへ向けて出発した男子フリースタイルと女子の代表チーム
女子は先月のワールドカップ(東京)の優勝メンバーである69kg級の土性沙羅や58kg級の川井梨紗子(ともに至学館大)らを含めて若手中心のメンバーとなった。木名瀬重夫監督(日本協会専任コーチ)は「ワールドカップで自信をつけてから初めての国際大会です。どのように闘うか楽しみにしている」と、強豪ロシアに8-0で勝った勢いそのままに臨む。
ワールドカップ代表以外の選手に関しては「レベルが上がってきている選手たち。試合で力をどのように発揮できるか見てみたい。いいものを持っていても試合で出せなかったら無駄になってしまうので、選手は各自の責任をしっかり果たしてほしい」と話した。
ワールドカップでオリンピック・金メダリストに勝った土性は「新階級の個人戦は初めてなので、前の試合(ワールドカップ)は前の試合として、今回は今回で優勝を目指して頑張りたい」と話し、10代最後のアジア選手権での優勝を誓った。
■冬の海外遠征の成果を試す男子フリースタイル
男子フリースタイルは、今シーズンから指揮を執ることになった和田貴広・男子フリースタイル強化委員長(国士舘大教)が監督を務め、和田体制として初のアジア選手権に臨む。和田監督は「今年1月からロシア、トルコ、イランと遠征し、ラッキーにもワールドカップ(米国)にも出場できて、強化目的の大会で経験が積めました。今回は公式大会ですから、しっかりと結果を出していきたいです」と抱負を話した。
気になるルール変更については「現在でも新ルールに順応できると思いますが、現地でも情報を入れて、今後の対策を考えていきたい」と話した。
国際レスリング連盟の制定する世界ランキングで4位と、男子メンバーの中で最上位となる57kg級の森下史崇(ぼてぢゅう)は「新しい階級で初のリミット計量の大会であり、新所属で初の大会でもある。去年の大会は3位決定戦で負けて5位でしたので、今回は最低でもメダルを取りたい」と、日本の伝統がある軽量級での活躍を誓った。