2014.03.15

吉田沙保里は初日に1試合か2試合に出場か?…女子ワールドカップ

※本記事は日本レスリング協会に掲載されていたものです。

父・栄勝さんの急死を乗り越えて女子ワールドカップへの出場を決意した吉田沙保里選手は3月14日、三重県津市での告別式を終えたあと、列車を乗り継いで東京へ移動。午後6時40分にメディカルチェックが行われている東京・味の素トレーニングセンターへ到着し、チェックを受けた後、計量にパスした。

 当初、報道対応はない予定だったが、本人の「多くの人への感謝の気持ちを伝えたい」という意思によって会見に応じ、下記のコメントを伝えた。全日本チームの栄和人監督は「明日(第1日)に1試合か2試合起用し、最終日の決勝に出てもらって優勝に貢献してもらおうと思っている」と話した。

 計量会場では、世界のレスリング界のスーパースターらしく、参加国の選手が次々と吉田のもとを訪れ、最愛の父の死への哀悼の意を示した。

 計量のあとは、マットの上で練習し、ここ数日間、動かすことのできなかった体を動かし、15日からのワールドカップに備えた。


 吉田沙保里選手の話「今回は父のことで、多くの方出ご心配をおかけしました。ありがとうございました。無事に告別式が終わり、火葬場までは行けませんでしたが、通夜と告別式でたくさんの方からお花や弔電をいただき、父も喜んでいたと思います。

 ワールドカップへ行く途中でくも膜下出血で亡くなりましたが、日本女子チームのコーチとして、一緒に闘ってくれると思います。優勝することが父の喜びになると思います。きょう、日本チームの選手と顔を合わせ、頑張ろうという気持ちになりました。明日からの2日間、日本チームが優勝できるように頑張ろうと思います。

 たくさんの方に父を送りだしていただき、うれしく思います、本当にありがとうございました」


※スマホ等では右側が切れることがあります。

吉田が出場することになった日本チームに大勢の報道陣が集まった

レスリング場に置かれた遺影と花束