2014.03.10

【女子ワールドカップ展望(2)】…世界チャンピオン2選手をそろえて2連覇目指す中国

※本記事は日本レスリング協会に掲載されていたものです。

(3月15~16日、東京都板橋区・小豆沢体育館)


 《試合日程》(組み合わせは14日の監督会議で決定)

3月15日(土) 午前10時~12時 各ブロック予選1回戦
午後2時30分~3時 開会式
午後3時~5時 各ブロック予選2回戦
午後5時~7時 各ブロック予選3回戦
3月16日(日) 午前10時~11時 7・8位決定戦
午前11時~12時 5・6位決定戦
午後2時~3時 3位決定戦
午後3時~4時 決  勝
午後4時~4時30分 表彰式

 【中国】

 《中国代表選手》
48kg級: Sun Yanan=孫亜楠(1992・09・15/2013年世界選手権51kg優勝)
53kg級: Zhong Xuechun=鐘雪純(1994・01・18/2013年世界選手権55kg代表)
55kg級: Guan Yajing=関雅静(1993・01・06/2013年デーブ・シュルツ国際大会55kg3位)
58kg級: Zhou Zhangtingi=周張婷(1990・02・11/2013年世界選手権67kg級5位)
60kg級: Han Yingyan=韓英艶(1988・05・10/ )
63kg級: Xiluo Zhuoma=西洛卓瑪(1989・01・01/2013年アジア選手権63kg級優勝)
69kg級: Zhou Feng=周風(1993・09・12/2012年世界ジュニア選手権72kg優勝)
75kg級: Zhang Fengliu=張風柳(1989・01・01/2013年世界選手権72kg優勝)

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ワールドカップで2007~11年に5連覇を達成し、通算6度優勝と、この種の闘いに強いチーム。

 昨年の世界選手権51kg級優勝の孫亜楠が48kg級で、同72kg級の張風柳が75kg級で、それぞれ出場する。新たな階級での強さは未知数だが、この2階級で確実に2勝したいところ。

 中量級も層は厚く、53kg級は昨年の世界選手権55kg級代表の鐘雪純、58kg級には同67kg級5位の周張婷、63kg級は同63kg級代表の西洛卓瑪と世界選手権の代表選手が出場する。周張婷は昨年のアジア選手権の決勝で伊藤友莉香を破って優勝した選手。

 ここに、69kg級に出場する2012年世界ジュニア選手権72kg級優勝の周風が力を発揮すれば、2年連続優勝もありうるだろう。


  【中国の女子レスリング】

 1991年に東京で行われた世界女子選手権で、参加4選手中3選手が優勝し、1選手が2位という衝撃的な国際舞台デビュー。国内では1980年初頭から取り組んでいたという。

 その後の世界選手権でも、少数精鋭で出場して金メダルを量産。出場選手が少ないため、国別対抗得点での上位入賞はなかったが、金メダルの数で日本を上回ったこともある。48kg級の鐘秀娥、75kg級の劉東風は世界を5度制した。

 2000年オリンピックの招致に失敗し、一時は勢いが止まったが、2000年頃から復活。2001年世界選手権で63kg級の孟麗麗が優勝し、銀1、銅1を獲得。2002・03年世界選手権でもメダルを獲得し、2004年アテネ・オリンピックで72kg級の王旭が優勝し、女子採用最初の大会で金メダルを取った。

 その後も世界チャンピオンやアジア・チャンピオンを輩出し、2008年北京オリンピックの72kg級で王嬌が優勝。同級の2大会連続優勝を達成した。ワールドカップでは2007~11年に5年連続で優勝。総合力の強さを示した。

 2012年ロンドン・オリンピックでは金メダルの伝統を続けることはできなかったが、63kg級で景瑞雪が銀メダル獲得。同年の世界女子選手権では金1、銀1、銅4を取って国別対抗得点で初優勝。翌2013年のワールドカップでは2年ぶりに女王の座を奪還し、世界選手権では51kg級のスン・ヤナンと72kg級のチャン・フェングリウが優勝。世界トップ・レベルを維持している。

 今大会は2人の現役世界チャンピオンほか、ベストメンバーが顔をそろえている。

 《ワールドカップの成績》
2001年 2位
2002年 4位
2003年 5位
2004年 3位
2006年 5位
2007年 優勝
2008年 優勝
2009年 優勝
2010年 優勝
2011年 優勝
2012年 3位
2013年 優勝