【女子ワールドカップの歴史】2001年・第１回大会（フランス・レバロイス）

※本記事は日本レスリング協会に掲載されていたものです。

国際レスリング連盟（ＦＩＬＡ）は、2004年アテネ・オリンピックで女子が採用されることが決まった直後の2001年10月、女子のワールドカップをスタートさせた。第14回大会となる今年の女子ワールドカップは、３月15日（土）～16日（日）、東京都板橋区・小豆沢体育館で行われる。

　レスリングのワールドカップは、世界のトップチームによる団体戦の闘いで、全階級にわたる総合的な実力を競う。１階級に２選手をエントリーできるので、交互に起用して優勝にかける国もある。

　 男子は1973年から実施されており、世界選手権と並ぶビッグ大会。当初は各大陸の最強国を集めて行われていたが、大陸間で実力格差があるため、前年の世界選手権の国別対抗得点の上位国によって争われるようになった。

　女子は８ヶ国が出場。現在まで、すべての年の大会に出場しているのは日本だけ。

　2001年の第１回大会からの闘いを振り返ってみたい。

◎第１回大会（2001年11月３～４日、フランス・レバロイス）

　７ヶ国の総当たりリーグ戦で実施。女子初のワールドカップに、新旧世界チャンピオンのほか、アジア・チャンピオンや欧州チャンピオンが出場した。

日本は68kg級の選手が体調不良で出場できなくなるアクシデントがあったが、51kg級の坂本日登美、56kg級の山本聖子の２人の現役世界チャンピオンのほか、世界Ｖ３の75kg級・浜口京子が６戦全勝をマーク。チームとして６試合すべてに勝ち、初代の団体世界チャンピオンになった。

　坂本は全試合をフォール、またはテクニカルフォールで勝つ強さ。山本が最優秀選手賞を獲得した。62kg級の岩間怜那は、勝ち点の合計で競う個人成績で、３選手とともに優勝となった。

　ただ、中国とはチームスコア３－３の内容差勝ち。2000年オリンピックの招致に失敗し、その後、低迷していた中国だが、この年の７月に2008年のオリンピック開催が決定。復活しそうな気配を感じさせてくれた結果だった。

【監督】鈴木光（ジャパンビバレッジ）、【コーチ】金浜良（ジャパンビバレッジ）

【チーム成績】

【出場選手成績】

※公式記録にフォールとテクニカルフォールの区別がないため、すべて「Ｆ」と表記