※本記事は日本レスリング協会に掲載されていたものです。
尾西大河選手(右)と桜選手、父・徹さん
兄の大河は、決勝で父が日体大時代に学生王者だった弓矢健人(三重・いなべクラブ)と対戦し、大接戦の末に2-0で勝利。昨年の3・4年27kg級に続いての2連覇を達成した。決勝の相手はこれまで4度闘っており、6月の対戦で初白星を挙げて1勝3敗の相手。
父・徹さんは「負けが多かったので、簡単に勝てるとは思っていなかったと思います。ふだん、先生から言われていることをしっかり守って闘ってくれました。(相手は)強い子なので、九州からここまで来たかいがありました」と、息子の健闘をねぎらった。
妹の桜は残念ながらメダルを取れなかったが、徹さんは「負けてもいいから、強豪と対戦すればいい経験になると思って来ました。2人とも得るものがあったと思います。課題が見つかって帰ることができます。レベルの高い大会なので、来年もまた来ます」と、片道8時間を超えるロングドライブの労も報われる成果に満足そう。 決勝で闘う尾西。セコンドは父・徹さん
日体大から新日本プロレス(職員)、自衛隊と進んだ人のつながりから、米満達弘選手や湯元健一選手ら全日本トップ選手も佐賀を訪れており、選手の意識の高揚に尽力。レスリングのオリンピック競技存続のための署名活動をJリーグの試合会場前で行うなど、情熱をもってレスリングに取り組んでいる。
徹さんは小柴監督を「教えてくれる技術のレベルが高く、子供に合った指導をしてくれる」と高評価。2年前にクラブを移って指導を受け始め、「この2年間で大きく伸びました」と振り返る。野球選手だった徹さんだが、「子供が野球を始める前にレスリングに目覚めました。安心して任せられる指導者と出会いましたので、このまま続けてほしいと思います」と、今後の頑張りを願った。