※本記事は日本レスリング協会に掲載されていたものです。
国際レスリング連盟(FILA)がレスリングの新スタイルの認定をやめる方向で話が進んでいた“関節技のあるレスリング”グラップリングが、No-Gi(道着なし)のみ存続する方向となった。
先月、ロシア・サンクトペテルブルグで行われた「スポーツ・アコード・コンバット・ゲームズ」の期間中に話し合いがもたれ、グラップリングのNo-Giがパンクラチオンと合流し、「トラディショナル・レスリング&パンクラチオン・コミッティー」として、ノン・オリンピック・スタイルのレスリングの普及発展を目指すことになりそうだという。委員長には福田富昭・FILA副会長(日本協会会長)が予定されている。
パンクラチオンも、柔術やサンボなどと明確に区別するため、古代ギリシャの民族衣装を模倣した独特の道着をやめ、ラッシュガード(体にぴったりくるシャツ)で行う方向という。 レスリングのスタイルとして存続することになったグラップリング
しかし、今年起こったオリンピック競技からの除外騒動に際し、国際オリンピック委員会(IOC)が総合格闘技に対していい印象を持っていないことが分かり、アマチュアMMAやグラップリングを今年限りで除外することを決めていた。
その後、グラップリング関係者が嘆願書を送るなどして存続に向けて動き、No-Gi(道着なし)が存続する見通しとなった。来年10月にはハンガリーで世界選手権が予定されている。