※本記事は日本レスリング協会に掲載されていたものです。
(9月22日、ハンガリー・ブダペスト)
■高田裕司強化本部長(男子フリースタイル強化委員長)の話「男子はメダル取れず残念な結果で責任を感じている。ここから3年後、7年後に向けてどう鍛えていくかだ。オリンピックでメダルを取った選手が休んでおり、それらの選手が戻って来ると思う来年が勝負だと思う。
(両スタイルとも中重量級が日本最高)今までは重量級はお荷物扱いだったが、やればできる、と励みになると思う。軽量級がダメだったということではない。けがとかもあって結果が出せなかったが、世界で闘えるだけの力はある。オリンピックで結果を出すためにやっているので、今回の結果だけでどうのこうのとは言えない。
来年冬はフリースタイルもグレコローマンも、若手を連れてイランに遠征し、大会に出た後、2週間くらい合宿させてもらおうと思っている。大会出場より練習だ。小さな大会で2位、3位になるより、合宿で鍛える方がいい。ロシア、イラン、韓国と胸を借りる。
階級区分の変更も、いろんな情報が流れていて、来年も今の階級でやって2015年から各6階級だという情報もあり、惑わされているが、どんな状況でもその階級に合わせた強化をしていきたい。
私自身は、強化委員長、強化本部長、JOC理事などの仕事が多すぎるので、若い選手にバトンタッチして、早めに新しい体制をつくってしっかり強化していきたい」
■男子グレコローマン・西口茂樹強化委員長(拓大教)の話「メダルが取れなかったので、『よかった』とは言えないが、まったく闘えないレベルではなかった。「もうちょっと」が大きいのは確かであっても、十分に世界で闘える。全般的に2分3ピリオドの闘いになっている選手が若干いた。このルールに合わせた強化をしていきたい。
(コーションの取られ方について)レフェリーに左右されるような試合をしてはダメだ。前に出ていたからいい、というものではない。あの(コーション狙いの)レスリングでは、オリンピック除外の危機を迎える。「まだパッシブを取ってもらえないのか」と思って闘っている選手がいた。審判に勝ち負けを決めてもらおうなんて気持ちでダメ。自分達で勝ち負けを決めないとならない。斎川は違った。ポイントを取りに行く気持ちがあり、相手も必死に守って。攻防があったので、飽きずに見られたと思う。
脇を締めるのはもうやめよう、と指導する。リスクはあっても、脇を締めないで攻撃する。韓国はコーションの取りあいなんてしていない。韓国にできて日本にできないことはない。指導者も間違っているところがある。脇を締めるのではなく、攻撃しようということ。それで勝ってきたからなかなか変えられないのだろうが、これからは各所属から預かっている選手だが、遠慮なく変えてもらう指導する」