2013.09.17

山口剛(ブシロード)が8位入賞…世界選手権第1日

※本記事は日本レスリング協会に掲載されていたものです。

 【ブダペスト(ハンガリー)】2013年世界選手権は9月16日、ハンガリー・ブダペストで開幕。男子フリースタイル3階級が行われ、96kg級の山口剛(ブシロード)が4回戦まで進み、8位入賞を果たした。

 同階級は昨年のロンドン・オリンピックで磯川孝生が8位入賞を果たしており、日本選手として世界大会で2年連続の8位入賞。世界選手権に限れば、1997年にスタートした97kg級時代から合わせて最高の成績を残した。(グレコローマンは2007年96kg級の加藤賢三の5位が最高)

 山口は初戦(2回戦)で地元選手、3回戦で欧州選手権8位のギリシャ選手をともにテクニカルフォールで勝ち上がった。4回戦で今年のヤリギン国際大会(ロシア)2位のアンゾール・ボルツカエフ(ロシア)に6-14のテクニカルフォールで黒星。敗者復活戦に回れなかった。

 55kg級の稲葉泰弘(警視庁)は初戦でアジア選手権優勝のアミト・クマール(インド)にテクニカルフォールで黒星。フランス選手との敗者復活戦は順調に攻めたものの、投げのカウンターで左肩を負傷し、フォール負けを喫した。

 66kg級の井上貴尋(東京・自由ヶ丘学園高教)は初戦に勝ったあと、2回戦でロンドン・オリンピック3位のリバン・アスクイ(キューバ)に黒星。敗者復活戦第1試合を勝ったものの、同第2試合でカン・ジンヒョク(北朝鮮)に敗れて9位に終わった。

 各選手の成績は下記の通り。(撮影=保高幸子)


 ◎男子フリースタイル

 【55kg級】稲葉泰弘(警視庁)   20位=34選手出場

敗復戦 ●[フォール、1:04(4-3)]Zoheir El Ouarraqe(フランス)
 《試合経過》稲葉は第1ピリオドの開始早々にタックルで2点、ローリングで2点を獲得。1分近くにあびせ倒し気味に相手をマットに落としたが、うまく返されてしまい、左肩を痛めて動けず、そのままフォール負け。

2回戦 ●[Tフォール、5:28(2-10)]Amit Kumar(インド)
 《試合経過》第1ピリオドの中盤過ぎ、稲葉はmカウンター気味にテークダウンを奪われて0-2。すぐにタックルを決めて2-2-へ。第2ピリオド、テークダウンを奪われ、さらに正面タックルを受けてしまって2-6。タックルで追い上げようとするが、逆に2点を失い、さらに場外際にタックルを決められて2-10とされてしまった。

1回戦  BYE


 【66kg級】井上貴尋(東京・自由ヶ丘学園高教)   9位=40選手出場

敗復2 ●[Tフォール、2:22(0-7)]Kang Jin Hyok(北朝鮮)
 《試合経過》片足タックルで2点を先制された井上は、ローリングを受けて0-4。2分すぎ、くぐられたような感じでテークダウンを奪われ、ニアフォールを5秒以上決められて0-7とされた。

敗復1 ○[Tフォール、2:21(9-2)]Tuan Anh Bui(ベトナム)
 《試合経過》第1ピリオド、0-0で進んだが、中盤に井上が相手を場外に出して1点。タックルで2点を取ったあと、ローリングを左右に計3回転決めた。

2回戦 ●[6-11]Livan Lopez Azcuy(キューバ)
 《試合経過》第1ピリオド、井上は1分すぎにタックルを決められ2失点。ローリングの連続攻撃を受けるが、ローリングに乗って2点を取り返し、2-6。第2ピリオド、序盤に井上が投げ技で1点を取る。その後、互いにバックを1度ずつ取り合って5-8へ。終盤、井上がキューバを場外に押し出して1ポイントコーションを取り、追い上げモード。最後に、がぶり返しを繰り出したが決まらず、逆に2点を取られて試合終了。

1回戦 ○[5B-5]Borislav Stefanov Novachkov(ブルガリア)
 《試合経過》0-0で試合が進み、30秒タイムで井上に有利を取る。そのあと、一本背負いを決めて3-0。第2ピリオド、井上は場外へ出されて1点を失い、タックルへ入ってレッグホールドで返されて3-3.終了30秒前に右脚を取られ、必死にこらえたが、終了1秒前に転がされてしまったが、井上も体を預けて両者に2点。5-5となり、ビッグポイントで井上の手が上がった。


 【96kg級】山口剛(ブシロード)    8位=33選手出場

4回戦 ●[Tフォール、4:06(6-14)]Anzor Boltukaev(ロシア)
 《試合経過》第1ピリオド、山口はバックを取られて1点を失ったものの、タックルで攻めて2点。しかし、もつれてスコアは4-4へ。タックルを決められて4-6とされたが、山口は相手のタックルをバックに回って6-6へ。その後、タックルを2度決められて6-10。第2ピリオド、山口も攻めたが、テークダウンを2度取られ、6-14とされた。

3回戦 ○[Tフォール、1:12(6-0)]Michael Tsikovani(ギリシャ)
 《試合経過》山口は相手の突進を利用して首投げを決めて3点。さらにタックルで豪快に投げて3点を獲得。3点技を2度決めてテクニカルフォール勝ち。

2回戦 ○[Tフォール、4:47(9-1)]Attila Szmik(ハンガリー)
 《試合経過》山口が58秒にぶら下がりの巻き投げを決めて3点を獲得。、腕取りから体を返して2点を加えたが、バックを取られて5-1へ。第2ピリオド、片足タックルを決めて7-1とし、相手のタックルを受け止めてバックへ回り、9-1としてテクニカルフォール勝ち。

1回戦  BYE