2013.08.07

【インターハイ・特集】成國大志(三重・いなべ総合)が1年生王者! 「あとはW優勝です」と団体優勝誓う

※本記事は日本レスリング協会に掲載されていたものです。

(文・撮影=増渕由気子)

 1年生にして、いなべ総合のエースだ! インターハイ50kg級は、全国中学生選手権3連覇で今年スーパールーキーとしていなべ総合(三重)に入学した成國大志が、決勝で高橋拓也(茨城・霞ヶ浦)を8-7と逆転勝ちして優勝。史上8人目となる1年生インターハイ王者となった。

 ルーキーながら優勝候補に挙げられていた成國は、その期待に応えるかのように勝ち上がった。「高校生は力も強いし、中学時代とは違う」と失点することもあったが、準決勝までは全試合フォールかテクニカルフォール勝ちと怪物ぶりを発揮した。

 決勝戦は、学校対抗戦でも対決する可能性がある霞ヶ浦(茨城)の高橋との対戦だった。試合が始まると、果敢に攻めてポイントを重ねたのは高橋だった。成國は「スピードがあり、反応できませんでした」と、何度もタックルに入られて失点。かろうじてタックルを切ってバックに回ったりなどのカウンター攻撃で反撃するが、点差は開く一方だった。

 だが「実力の差はないと思った。スタミナに自信もあったので、後半勝負だと思った」と冷静に反撃の時を待った。ラスト1分を切ったところで、相手のタックルを切ってバックに回ると、そこから腕を取って“ローリング地獄”。終盤に8-7と逆転に成功し、そのまま終了のブザーを聞いた。

 「中学3連覇だからインターハイも3連覇できる」という周囲のプレッシャーの中での優勝を決め、「うれしいです」と笑顔。だが、スーパールーキーは個人優勝だけでは満足できない。「あとは(学校対抗戦との)ダブル優勝です。監督にも個人より団体だと言われているので」とすぐさま団体戦に気持ちを切り替えていた。