2013.07.31

【記録】女子の国別対抗得点

※本記事は日本レスリング協会に掲載されていたものです。

 7月25~28日にモンゴル・ウランバートルで行われたアジア・カデット選手権で、女子が国別対抗得点で6年ぶりに優勝を遂げた。

 シニアでは世界一が“ノルマ”という日本女子が、アジアのカデットで5年間も優勝から見放されていたことに「?」と思う人もいるだろう。これは、10階級フルエントリーしていなかったための現象。この間、優勝した階級は2011年を除いて5階級、または6階級あり、不参加の階級の「得点0」が響いた結果。

 アジア・カデット選手権の女子は2003年からスタートしたが、10階級すべてに出場した4度の大会は、いずれも優勝している。この部門でもアジアのトップを占めていることは間違いない。

 ただ、2011年は2階級の優勝で(他に銀2、銅2)、得点は62点。仮に派遣なしの2階級で優勝したとしても得点は82点。優勝したインドの87点には及ばないので、この年はアジア一を転落した年だっただろう。

 今年の国別対抗得点は、シニアのアジア選手権で2位だったが、主に2番手を派遣したアジア・ジュニア選手権とアジア・カデット選手権では、ともに優勝という好成績。若手選手の順調な成長が示された。

 このあと、8月と9月で3部門の世界選手権が行われる。5月の国際レスリング連盟(FILA)の臨時総会のあと発表されたルールでは、カデットは大陸選手権までの実施となっていり、世界選手権は行われない公算が強い(注=ただし、FILAのカレンダーでは2014年はスロバキア開催となっている)。

 2011年に世界カデット選手権がスタートした後、同年はシニアとジュニアで世界一だったものの、カデットは2位。2012年はジュニアとカデットで優勝したものの、シニアが2位だった。世界カデット選手権が開催されるうちに、ぜひとも“国別対抗得点の世界三冠王”の偉業を達成してほしいものだ。


■アジア・カデット選手権の日本成績

開催地 階級数 出場数 国別順位 優勝国
2003年 台湾・台中 10 4 3位 0 台  湾
2004年 キルギス・ビシュケク 10 8 4位 カザフスタン
2005年 茨城・大洗町 10 10 優勝 日  本
2006年 タイ・バンコク 10 10 優勝 日  本
2007年 台湾・台中 10 10 優勝 日  本
2008年 ウズベキスタン・タシュケント 10 8 3位 インド
2009年 インド・プネ 10 8 2位 インド
2010年 タイ・バンコク 10 8 2位 カザフスタン
2011年 タイ・バンコク 10 8 4位 インド
2012年 キルギス・ビシュケク 10 8 2位 カザフスタン
2013年 モンゴル・ウランバートル 10 10 優勝 日  本

■各部門の世界&アジア選手権の国別対抗得点成績

シニア ジュニア カデット
世界 アジア 世界 アジア 世界 アジア
2003年 優勝 優勝 4位 (実施せず) (実施せず) 3位
2004年 (実施せず) 優勝 (実施せず) 優勝 (実施せず) 4位
2005年 優勝 優勝 優勝 優勝 (実施せず) 優勝
2006年 優勝 優勝 7位 優勝 (実施せず) 優勝
2007年 優勝 3位 12位 2位 (実施せず) 優勝
2008年 優勝 優勝 2位 2位 (実施せず) 3位
2009年 2位 2位 3位 3位 (実施せず) 2位
2010年 優勝 2位 3位 2位 (実施せず) 2位
2011年 優勝 優勝 優勝 2位 2位 4位
2012年 2位 2位 優勝 優勝 優勝 2位
2013年   2位   優勝   優勝