2013.06.30

インド初の世界王者スシル・クマールが2016年リオ・オリンピックへ向けてスタート

※本記事は日本レスリング協会に掲載されていたものです。

 インドのいくつかのメディアが報じたところによると、ロンドン・オリンピックの男子フリースタイル66kg級決勝で米満達弘(自衛隊)と金メダルを争ったスシル・クマール(インド=30歳)は、インドのスポーツ選手を支援する財団「オリンピック・ゴールド・クエスト」(OGC)と契約し、2016年リオデジャネイロ・オリンピックを目指すことを明言。当面の目標を今年の世界選手権(9月16~22日、ハンガリー・ブダペスト)とし、来年のアジア大会やコモンウエルズ大会は出場しないことを示唆した。

 クマールは2010年の世界選手権(ロシア)でインド初の世界王者に輝いた。しかし、同年のアジア大会(中国)の前に肩を負傷し、ロンドン・オリンピック前に再発したという。それも快方に向かい、OGCと契約して医師や物理療法士に恵まれて調子はいい」と言う。

 「今年の目標は世界選手権だが、闘いを続けるベースはオリンピック。リオデジャネイロはベストな体調で臨みたい。そのため、コーチについていく」と、次期オリンピックへの意欲を見た。

 レスリングがオリンピックから除外勧告を受けたことについては、「アメリカやロシアにとって大きな損失だろうが、インドにとっても大きな損失。多くの人の支援が国際オリンピック委員会(IOC)を動かし、5月の理事会で過半数の投票を獲得して生き残った。9月の総会で存続が決まることを信じている」と話した。