※本記事は日本レスリング協会に掲載されていたものです。
(取材=増渕由気子、渋谷淳、三次敏之、小林岳人)
■男子グレコローマン55㎏級・文田健一郎(山梨・韮崎工高=高校生ながら2回戦で全日本王者の田野倉翔太に第1ピリオドでリードするなど善戦)「相手はうまくて、パワーもあり、自分の攻撃が思うようにできなかった。55㎏級はこれが最後。結果を残そうと思っていた大会だったので悔しい。次は夏のインターハイ。60㎏級で出場します。インターハイはこれまで勝っていないので、最後に勝ちたい」
■男子グレコローマン60㎏級・城戸義貴(自衛隊=準決勝で同門の倉本一真に敗退)「試合の流れとしてはいいスタートでしたが、最終的には自分が試合をコントロールできなかった。いつも一緒に練習しているので、お互いに何をしたいのか、何が嫌なのかも分かっている。向こう(倉本)には全日本選手権チャンピオンの意地もあったのでしょう」
■男子グレコローマン84㎏級・天野雅之(中大職=準決勝で鶴巻宰に敗れ3連覇ならず)「(スタンド戦でコーション2度取られる)スタンドでは自分の方が攻めていると思ったのですが…。レフェリーの求める攻めのスタイルではなかったことは反省点です。これで終わりではないので、次につなげたい」
■男子グレコローマン74㎏級・井上智裕(兵庫県協会=全日本王者ながら本戦は初戦敗退。プレーオフにも敗れる)「グランドが得意だったので、前のルールの方がやりやすかったというのはある。まだ74㎏級に上げてからパワー不足、体力不足だと感じる。試合ではすべて後手になってしまった。気持ちを切り替えてリオに向けてがんばりたい」
■男子フリースタイル55㎏級・森下史崇(日体大=全日本王者も、準決勝とプレーオフで連敗)「自分の実力がなかったです。自分が点数を取って7点差つけられるようなレスリングを心がけるようにしたいと思います。筋力や技術力など高められるように、これからの課題として、練習を心がけたいと思います」
■男子フリースタイル74㎏級・葈沢謙(自衛隊=高校生の浅井翼に競り負けて)「最後逃げてしまいました。自分の悪い癖です。ラスト10秒守りに入ってしまいました。(ルールが変わって)前よりきついですね。ラスト1分が地獄です」
■男子フリースタイル74㎏級・浅井翼選手(京都・京都八幡高=初戦で84kg級大学王者の葈沢謙に勝つ)「満足してしまって、2回戦は頭がフワフワしていました。(去年、嶋田選手から点を取った頃と比べて)体力的にも技術的にもやってきたことの成果が出たと思います。新ルールは、体力的にも精神的にもそんなに辛くはありませんでした。配点も大きいです。1回戦は0-4から逆転したので」
■男子フリースタイル74kg級・北村公平選手(早大=準決勝で同じ学生の嶋田大育に敗れる)「全然足が動かなかった。スタートダッシュの時点で出遅れた。タックルを返されたのは自分のミス。(教育実習の影響は)それを言い出したら切りがない。出ると決めた以上は、最高の準備をしてきたつもり。(世界学生選手権など海外でも結果を出したが)世界で闘える力があるとわずかながら自信になったが、国内でどう勝つかももっと考えないといけない」
■男子フリースタイル96㎏級・山本康希選手(日大=昨年優勝。初戦で敗れる)「減量はそんなきつくはなかった。タックルをとりきれない甘い部分があった。(ルール改正の影響は)そんなにない」
■永田裕志(ブシロード監督=山口剛を勝たせ、世界選手権に送る)「去年の全日本選抜選手権で、磨けば光る原石だと思ってスカウトして、1年でこの成績。圧勝だった。わずか1年でこの成長だからね。世界選手権、オリンピックも期待していいんじゃない」
■女子48kg級・加賀田葵夏(東京・文化学園大杉並高=昨年の中学6冠チャンピオン。初戦で鈴木綾乃に黒星)「もう1回やりたい。がんばったけど、何もできなかった。(前の試合から2週間しか経っていないがその影響は)その影響はない。もう1回やりたい。技を使った勝負がしたかった。(今後の目標は)リベンジできるようにしたい」
■女子51kg級・菅原ひかり(至学館大=全日本チャンピオン。2回戦で田中亜里沙に黒星)「世界選手権出場がかかっていた大事な大会ということもあって、緊張して舞い上がってしまったのは事実です。練習の時も試合前もコーチから欠点を指摘されていたのですが、それも試合で直せていなかったかもしれません。もう一度原点に帰って、基本から練習して、一から作り上げていきたいと思います」
■女子51kg級・田中亜里沙選手(早大=全日本チャンピオンを破りながら、優勝できず)「(負けた入江ななみ戦は)何もできなかった。あげてはいけないポイントをあげてしまった。タックルに入られた後の処理、守りを強化していかないといけない。(ルール改正の影響は)自分の良さがでるかと思う。ルール改正以前は互いに見合ってしまうレスリングになりがちだったが、今はどんどん攻めるレスリングができる」