2013.05.10

レスリング、空手、スカッシュがIOC理事会通過か?…五輪専門サイト「Around The Rings」

※本記事は日本レスリング協会に掲載されていたものです。

 オリンピックのニュースを専門に扱うサイト「Around The Rings」が報じたところによると、5月29日にロシア・サンクトペテルブルグで行われる国際オリンピック委員会(IOC)の理事会で、2020年オリンピックの残る1競技を争う8つの候補競技の中からレスリング、スカッシュ、空手の3競技が選ばれて9月の総会(アルゼンチン)に諮られる可能性が強まったという。

 2月のIOC理事会で中核競技をはずれたレスリングは、組織が変わったことをIOC理事会に強く示すことが必要としている。

 同サイトは、“追加競技争い”に携わっている人物の情報として、IOCのジャック・ロゲ会長(ベルギー)もこの3競技を残すことに賛成していると伝えている。ロゲ会長は9月の総会で勇退することになっており、自身の花道を飾るために理事会に対して強い影響を与えると予想しており、3競技が残る可能性は高まりそう。

 同サイトは、空手は長年にわたってIOC理事会に強烈にアピールしているとしているが、IOCはバランスを重要視ししていることを掲載。格闘技としてボクシング、テコンドー、柔道、レスリングが存在していたことが、これまでの大きな壁だったとしている。(注=同じ格闘技としてレスリングと空手の比較や優劣には言及していないが、空手が採用されれば、打撃格闘技3、組み技格闘技1とバランスがとれなくなり、レスリングに優位性がありそうだが…)

 候補のひとつである野球&ソフトボールは、米国の大リーグがオリンピックの期間中に試合を中止して選手をオリンピックに派遣することは不可能との意思を示したことで、IOC理事会を説得することはできないとしている。

 同じく候補となっているローラースポーツ、スポーツクライミング、ウェークボード(水上スキー)、武術太極拳は、国際的な広まりがなく、オリンピックに採用するメリットはないとしている。