2013.05.03

レスリングのオリンピック存続嘆願署名に82万人以上の署名が集まる

※本記事は日本レスリング協会に掲載されていたものです。

日本協会は5月2日、東京・岸記念体育会館内で会見し、2月下旬から有志団体「レスリングを五輪競技に復帰させる会」が進めていたレスリングの五輪競技嘆願の署名が、同日現在で82万1342人分に達したことを発表し、協会に手渡されたことを発表した。

 目標の10万人の8倍以上の数字で、このあとも国際レスリング連盟(FILA)に送るまで受け付けるので、最終的に100万人近くに達する見込み。FILAは各国の署名とともにレスリング存続を願う声として国際オリンピック委員会(IOC)に届ける予定。

 署名は、全国の都道府県レスリング協会、キッズ・レスリング教室、高校レスリング部、大学レスリング部などのほか、日本協会の傘下連盟、協賛企業、国会議員の議員連盟、地方公共団体、プロレス・プロ格闘技団体、有志による街頭署名などで集まり、同会も街頭署名やプロレス会場などで署名活動を実施。メディアに数多く取り上げられた。インターネットでの署名にも1万人を超える署名が集まった。

 日本協会の福田富昭会長は「10万人が目標だった。この署名数に驚いている。今日現在も署名が来ている。おそらく100万近くいく。心から感謝している」と全国の支援者に感謝。世界の多くの国で署名が行われているが、「署名数はおそらく日本が世界一だろう」と話し、「FILAに署名を送り、FILAからIOCにこのことを伝えたい。この支援を背中にオリンピックに残っていけるようにしたい」と話した。

 高田裕司専務理事は「この署名数はレスリングが愛されている証拠。感謝している。選手たちには『残ることを信じてがんばりなさい』と伝えた。この結果には勇気づけられる」と話した。

 会見に出席した3人のロンドン五輪金メダリストも、一様にこの数字に驚き、感謝の言葉を述べるとともに、五輪競技への存続を訴えた。


 ■米満達弘選手(自衛隊)「こんなに集まるとは思っていなかった。署名してくれた人に感謝している。(自身は)表参道、新日本プロレス、自衛隊、地元の新座市で署名活動した。言葉で言い表せないくらい感謝している。はじめは10万人が目標といわれて、心配していた。署名活動は初めての体験だったので、最初はうまくいかなかったが、協力してくれた人たちのおかげでうまくいった」

 ■吉田沙保里選手(ALSOK)「この数にびっくりしている。(自身は)静岡のちびっ子教室と至学館大学で署名活動した。たくさんの人たちに声をかけてもらい、レスリングをしていない人からも応援してもらってうれしく思った。これだけの活動は自分一人では無理。人と人とのつながりのおかげ。オリンピック種目に復活させたい」

 ■小原日登美選手(自衛隊)「快く署名をしていただき、感謝でいっぱい。オリンピック種目復活を信じて活動していきたい。レスリングは古代オリンピックから続いている。レスリングは皆さんに愛されていて、これからの子供たちの夢が詰まっている。伝統を守っていけるようにしたい」

集まった署名

署名と福田富昭会長、ロンドン五輪金メダリスト