2013.04.17

IOC会長が金メダル返還のV・ヨルダノフ会長(ブルガリア)に書簡

※本記事は日本レスリング協会に掲載されていたものです。

 ブルガリア・レスリング協会のホームページは、2月の国際オリンピック委員会(IOC)理事会の2020年五輪からのレスリングの除外勧告に抗議し、直後に1996年アトランタ五輪の金メダルをIOCに返還した同国のバレンチン・ヨルダノフ会長に対し、IOCのジャック・ロゲ会長(ベルギー)が書簡を送ってきたことを報じた。

 ロゲ会長の書簡は「残念ではあるけれど、私達はあなたの決断を尊重します」との書き出しで始まっている。IOCは2月に同会長が金メダルを返還したあと、「アトランタ五輪の順位をはく奪することはない」との声明を発表しており、“決断を尊重”とは、このことと思われる。

 ロゲ会長の書簡は「古代からのスポーツ(レスリング)は輝かしい歴史があるが、緊急に変わっていかなければならない。(理事会の)決定は最終決定ではない。5月にサンクトペテルブルグ(ロシア)で行われる理事会を経て、9月のブエノスアイレス(アルゼンチン)での総会で最終投票が行われる」などと書かれているという。

 ヨルダノフ会長は、書簡を受けた翌日には「IOCが、加盟している世界180ヶ国近くのレスリングを守るための声を熱心に聞いてくれることに満足している。オリンピックの栄光の歴史を守るために全力を尽くす」との返信を送ったという。